1990 Fiscal Year Annual Research Report
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01420042
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
仲田 周次 大阪大学, 工学部, 教授 (90029075)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安田 清和 大阪大学, 工学部, 助手 (00210253)
藤本 公三 大阪大学, 工学部, 助手 (70135664)
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Keywords | 界面プロセス / 走査形トンネル顕微鏡 / 薄膜形成 / ダイヤモンド薄膜 / 電子照射形CVD法 / トンネル電流特性 |
Research Abstract |
微細複合機能構造体の製作プロセスに重要な多層薄膜の形成プロセスおよび薄膜の定量的評価方法および新機能材料創製のための指針を確立することを目的として研究を行い、平成2年度に以下の結果を得ている。 1.CH_4+H_2を原料とする電子照射形CVD法によるシリコン基板上でのダイヤモンドなど薄膜成長において、ダイヤモンドの生成領域と蒸着パラメ-タとの関連性を明かにし、これら蒸着パラメ-タとダイヤモンド膜質との関係を検討した。さらにシリコン基板上に蒸着した白金膜上でのダイヤモンド薄膜形成において、シリコン基板上での形成と本質的な差異がないことを明らかにした。 2.ダイヤモンド膜成長初期過程の解明のため、シリコン基板上に蒸着させた白金膜上にダイヤモンド膜を形成させ、その形成状況をSEMおよびSTMにより観察した結果、STMから得られる情報はSEMから得られる情報とは違った質をもっており、そのトンネル電流特性を測定することによりダイヤモンド薄膜上での局部的特性を同定することが可能であることが明らかになった。この方法をさらに発展させることにより、ダイヤモンド薄膜の形成プロセスの解明およびその純度の向上対策を検討する手段が明らかになるものと考えられる。 3.基板の表面状態処理とそのSTM像の関連性を求め、基板のダイヤモンド微粒子による超音波前処理はダイヤモンドの核発生密度を約1万倍以上も増加させ、これは前処理による巨視的な基板上の傷ではなく、さらに微細な傷によるもとであることを示唆する結果を得ている。 4.メッキプロセスによる膜形成を微細電子材料の接合に応用することを検討し、銅合金リ-ド上のIn/Snメッキの性状および接合プロセスにおける界面での元素の挙動を追跡することにより、接合部品質の向上および接合温度の低減が計れ、電子デバイスの実装工程上で重要な低温化プロセスに応用しうる可能性を見いだした。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 仲田 周次: "微細・異種電子材料の接合現象とプロセス制御に関する研究(第3報)" 溶接学会講演概要集. 47. 64-65 (1990)
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[Publications] 仲田 周次: "微細・異種電子材料の接合現象とプロセス制御に関する研究(第4報)" 溶接学会講演概要集. 47. 66-67 (1990)
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[Publications] Kiyokazu Yasuda: "Characterization of Thin Film/Substrate Interface made by Ionized Cluster Beam Deposition" Proc.5th International Symposium of the Japan Welding Society. 351-356 (1990)