1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01420043
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
丸山 利輔 京都大学, 農学部, 教授 (90026451)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀野 治彦 京都大学, 農学部, 特別研究員DC (30212202)
渡邉 紹裕 京都大学, 農学部, 助教授 (50175105)
小林 慎太郎 京都大学, 農学部, 助教授 (20026602)
久馬 一剛 京都大学, 農学部, 教授 (80027581)
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Keywords | 物質移動 / 軟X線 / ワ-クステ-ション / 画像処理 / 造影剤 / 根成孔隙 |
Research Abstract |
土壌は、空間的に均一ではなく、時間的にも変動している。マクロおよびミクロな構造を持ち、これが保水と透水という相反する性質を機能分担し、水を初めとする物質移動に強く影響している。しかし、これらの構造を具体的に観察することさえできないのが現在までの状況であった。本研究は軟X線装置を使って、この構造を実体視しようとするもので孔隙の中に造影剤を注入し、これを2方向から写真撮影し、立体鏡を使ってこれを見ようとする研究である。 今年度は、軟X線装置とこの撮影画像を解析処理するためのイメ-ジワ-クステ-ションを購入し、若干の予備的研究を行った。まず、各務原火灰土を用いて、軟X線撮影し、きわめて明瞭な間隙構造を実体視することに成功した。その結果、浅いA層では根成孔隙が卓越し、やや深いB層では、土粒子間々隙が卓越することがわかった。まだ、造影剤の浸入過程を時間的に撮影してビデオで観察することにより、土壌中での流体の挙動を初めて明らかにすることができた。これらの成果は、土壌中での物質移動の研究を進める上で、きわめて貴重な知見であるといえる。 一方、このようにして撮影した写真を入力して画像処理することにより、間隙の存在状態の大きさの分布、などが容易に得られることがわかった。 今後の研究の方向としては、軟X線を使って医学分野で使われているCT(Computed tomography)処理をし、間隙構造を三次元表示することを試みる予定である。これによって、更に具体的に間隙構造を知ることができ、物質移動のあり様を詳細に観察することができよう。
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