1989 Fiscal Year Annual Research Report
並列オブジェクト指向計算におけるReflectionとその応用
Project/Area Number |
01420045
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
米澤 明憲 東京大学, 理学部・情報科学科, 教授 (00133116)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松岡 聡 東京大学, 理学部・情報科学科, 助手
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Keywords | 並列計算 / オブジェクト指向計算 / プログラミング言語 / 自己反映計算 / ソフトウェア |
Research Abstract |
Reflectionとは、計算・情報処理システムにおいて、システムが自分自身の計算過程と現在の状態をモデル化したデ-タ表現をその内部に持ち、そのデ-タ表現を参照・変更することによって、システムのその後の挙動に高次の変化を与え、システムを一時的あるいは永続的に進化させることである。本年度は、研究計画の初年度にあたり、次のような成果を得た。 (1)reflective computationが表現可能となる並列オブジェクト指向プログラミング言語ABCL/Rを設計し、その簡単な処理系を設備品として購入したLISPマシンシステムの上で作成した。 (2)実現した処理系を用いて、reflectiveな並列プログラミング実験を行い、reflectiveな並列プログラミングの一般手法を考察した。 (3)並列オブジェクト指向計算モデルの1つであるアクタ-モデルに基づいた新しいreflective computationの方式を考案した。 以下の研究成果については、研究発表欄の「雑誌論文」の項目に記されている論文として公表したが、加えて、我々の研究の一連の成果を集めた研究論文集がMIT Pressから成書として公刊された。(同じく「図書」の項目の2番目に記されている。)
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Research Products
(7 results)
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[Publications] Takuo Watanabe,Akinori Yonezawa: "Reflective Computaion in ObjectーOriented Concurrent System and its Applications" Proceedings of the Fith International Workshop on Software Specification and Design. 56-58 (1989)
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[Publications] Akinori Yonezawa,Takuo Watanabe: "An Introdution to ObjectーBased,Reflective,Concurrent Computation" Proceedings of the ACM SIGPLAN Workshop on ObjectーBased Concurrent programming. 50-54 (1989)
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[Publications] 渡部卓雄,米澤明憲: "分散システムのための並列自己反映計算モデルにむけて" 日本ソフトウェア科学会第6回大会論文集. 253-256 (1989)
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[Publications] 渡部卓雄,米澤明憲: "アクタ-モデルにもとづいた並列自己反映計算モデル" 電子情報通信学会ソフトウェア基礎論研究会. COM89ー97. 77-85 (1989)
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[Publications] Takuo Watanabe,Akinori Yonezawa: "Reflection in an ObjectーOriented Concurrent Computation Model" A.Yonezawa(Ed.),ABCL;an ObjectーOriented Concurrent System,MIT Press. 45-70 (1990)
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[Publications] G.Agha,P.Wegner and A.Yonezawa(Editors): "Proceedings of the ACM SIGPLAN Workshop on ObjectーBased Concurrent Programming" ACM Press, 214 (1989)
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[Publications] A.Yonezawa Editor: "ABCL:AN ObjectーOriented Concurrent System" MIT Press, 329 (1990)