1991 Fiscal Year Annual Research Report
時間分割光電子分光法とレ-ザ-分光法による表面光化学反応の素過程
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01430003
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
川崎 昌博 北海道大学, 応用電気研究所, 教授 (70110723)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
正源 聡 北海道大学, 応用電気研究所, 教務職員
松見 豊 北海道大学, 応用電気研究所, 助教授 (30209605)
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Keywords | ジメチルアルミニウム / シリコン基板 / アルミ薄膜 / 選択的成長 / 光CVD / 真空紫外光 |
Research Abstract |
1.ジメチルアルミニウムハイドライド(DMAH)と真空紫外重水素ランプの組合せで表面光反応を利用すると、シリコン基板上に低温で低抵抗のアルミ薄膜を光照射部のみに形成できた。 2.XPSによる表面吸着種の同定 (1)Si基板に室温にてDMAHを数千L露出すると微少量のA1,C信号がXPSでみられC/A1=1.7±0.5であった。Si基板表面にはA1ーC結合を含む分子種が存在すると考えられる。 (2)一方、230℃でDMAHを1200L露出してみるとA1が堆積し、炭素信号と共に酸素信号もみられ、C/A1=0.05±0.01,O/A1=0.16±0.01となった。この比はXPSの分析角度を20°→70°と変えても変化しなかった。つまり膜全体にCとOとが取込まれていることを示す。 (3)Si_3N_4基板に230℃でDMAHを20L露出した。C/A1=0.25±0.05,O/A1=0.07±0.02となって、これらの値はSi(100)上とは大きく異なっている。 3.DMAHの光CVDにおいて光照射選択的成長がSi_3N_4においてみられること、また室温においてDMAHで前処理(フラッシュ)したnーSi(100)基板のみで選択性のみられることは、光CVDの初期段階において最上基板層面の状態によって光CVD全体の選択性が決まると考えられる。本実験においてわかったことは、光照射選択性を示す条件ではCーA1結合がまだ最上層面に存在し、これが真空紫外光照射によって切断する。すると最上面には清浄なA1面があらわれ、そこに気相からDMAHが吸着して、光と熱(230℃)の両方の効果により光CVDが選択的に進む。つまり光照射部位のA1膜生長が速い。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Satoshi Shogen: "Pyrolytic and Photolytic Dissociation of Trimethylgallium on Si,Al and Au Substrates" J.Appl.Phys.70. 462-468 (1991)
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[Publications] Masahiro Kawasaki: "Laser Photodissociation of Organometallic Compounds on a Cryosubstrate" Appl.Organometal.Chem.5. 247-255 (1991)
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[Publications] Satoshi Shogen: "Photodissociation of Tremethylindium on Si(111) at 193 nm" Thin Solid Films.
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[Publications] Hideki Ouchi: "Photoinduced Deposition of Aluminum Thin Film on Silicon Nitride and Oxide" Jpn.J.Appl.Phys.
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[Publications] 川崎 昌博: "化学総説「表面励起プロセスの化学」" 学会出版センタ-, 182