1989 Fiscal Year Annual Research Report
セラミック多層薄膜の高機能化とその電子状態に関する研究
Project/Area Number |
01430015
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
荒井 弘通 九州大学, 総合理工学研究科, 教授 (10011024)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
町田 正人 九州大学, 総合理工学研究科, 助手 (70211563)
江口 浩一 九州大学, 総合理工学研究科, 助教授 (00168775)
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Keywords | セラミックス薄膜 / イオンプレ-ティング法 / 光導波路 / ゾルゲル法 / レ-ザ素子 / プラズマスプレ-法 |
Research Abstract |
平成元年度の研究において、ジルコニア系固体電解質薄膜の作製をイオンプレ-ティング、スパッタ、プラズマスプレ-、スプレ-パイロリシスにより試みた。多孔質基板上にこれらの膜を堆積する場合、いずれの方法においてもクラックやポアの生成をいかに捕え、緻密な膜を得るかが固体電解質として利用する観点からは特に重要であることが明らかとなった。上記の内ではスプレ-パイロリシスによってピンホ-ルフリ-の最適な膜が得られた。一方この膜にさらに電極薄膜を堆積させ高温雰囲気化に置いたところ化合物によっては両薄膜間の固相反応や熱膨張係数の相異による剥離が観察された。セラミック多層膜の高温使用に際しては機能を発現する適当な材料の選択に加え、上述の反応性や熱膨張の問題を解決することが不可欠であることが明らかとなった。平成元年度の購入設備である光電子分析装置は、セラミック薄膜の電子状態の解析に非常に有力であることが確認できた。 ZuS,CaSなど発光素子の積層には高周波イオンプレ-ティング法が極めて有効であった。従来最も一般的である電子ビ-ム蒸着法に比べイオンプレ-ティング膜では発光敷居電圧を大幅に低減することができた。これは蒸発分子のイオン化により膜の緻密性が向上したためである。さらに、色素を石英ガラス中に分散した発光素子について検討を行なった。この素子は薄膜内でレ-ザ発振が起こる新しい光源となり得ることが明らかになった。作製法としてはゾル-ゲル法が有効であり、レ-ザ発振も確認できた。またゾル-ゲル法で作製したSiO_2ーTiO_2膜の光導波路としての応用についても検討を行なった。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 荒井弘通 水原由加子: "新技術と表面・界面〜センサ〜" 表面科学. 10. 877-883 (1989)
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[Publications] H.Arai,K.Eguchi,T.Setoguchi,H.Itoh,T.Inoue: "Thin Film Solid Oxide Fuel Cells with ZrO_2- and CeO_2- Based Electorolytes" Proc.of the First Int.Symposium on Solid Oxide Fuel Cells. 288-292 (1989)
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[Publications] M.Yoshikai,M.Machida,K.Eguchi,H.Arai: "Gravimetric Characterization of Porous Ceamic Thin Films by Quartz Microbalance" Chem.Lett.1989. 1897-1900 (1989)
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[Publications] 江口浩一 沖本信之 荒井弘通: "ZuS系薄膜型エレフトロルミネッセンス素子におけるド-パントの効果" 九大総理工報告. 11. 287-290 (1989)