1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01440006
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
蓬原 雄三 名古屋大学, 農学部, 教授 (70023405)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
服部 一三 名古屋大学, 農学部, 助手 (40023494)
手塚 修文 名古屋大学, 農学部, 助教授 (10109316)
平井 篤志 名古屋大学, 農学部, 助教授 (60023470)
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Keywords | イネ / タバコ属植物 / 細胞質置換系統 / 細胞融合 / 葉緑体 / プロトプラスト培養 / レ-ザ式セルプロセッサ / 遺伝子導入 |
Research Abstract |
1.<Nicotiana>___ー <glauca>___ーとN__ー.<langsdorffii>___ーの組み合わせで細胞融合を行い、雑種細胞の葉緑体ゲノムを調査した。その結果雑種カルスでは2種の葉緑体を持つものも見られたが、分化した植物では1例を除き、全てがN__ー.<glauca>___ーの葉緑体を持っていた。 2.イネのプロトプラスト培養については、2倍性カルスのみならず、半数性カルスからのプロトプラストも培養細胞がコロニ-まで生育しているが、コロニ-の生育が不良で、これらから植物体を再分化することに成功しておらず、さらに効率的なカルス増殖と植物体再分化系の確立をはかる必要がる。 3.遺伝子導入のための高速微粒子導入装置(GUN)を使用してタバコ植物への遺伝子導入の実験を行っている。さらに、レ-ザ式セルプロセッサを用いてタバコ培養細胞へ遺伝子導入したところ、遺伝子の発現が認められ、細胞壁のある細胞にもプロトプラスト化することなく遺伝子導入を行うことが可能となった。また、組織片についての予備実験も行い、組織片への直接的な遺伝子遺伝子導入の可能性が示唆されている。 4.イネの胚発生の初期に放射線を照射することにより得られた種子を栽培し、当代の個体を調査したところ葉緑体タンパク質に変異のある個体が得られた。これらの個体から得られた後代の個体毎に葉緑体タンパク質の調査を行ったところ、M1世代に得られた変異は認められなかった。しかし、後代の中には新たに変異を示す個体が得られており、これらの後代検定を行い、安定した変異個体の確立をめざす必要がある。 5.イネ属BCゲノムの葉緑体DNAを調べたところ、Bゲノムの葉緑体DNAを持つ種と、Cゲノムの葉緑体DNAを持つ種が発見された。この2種は同じ核を持ち異なる葉緑体を持つ自然種であるので、今後葉緑体の機能を比較することにしている。
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[Publications] Mendoza,A.B.: "Varietal differences on plant regeneration by tissue culture in mungbean Vigana radiata (L.) Wilczek." Jpn.J.Breed.40. 457-467 (1990)
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[Publications] Yang,YーS.: "Comparative studies of organogenesis and plant regeneration in various soybean explants." Plant Science. 72. 101-108 (1990)
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[Publications] Honda,H.: "A simple and efficient method for identification of hybrids using nonradioactive rDNA as probe." Jpn.J.Breed.40. 339-348 (1990)
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[Publications] Hirai,A.: "Molecular structure of chloroplast DNA from rice." Biotechnology in Agriculture and Forestry.14. 458-466 (1991)
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[Publications] Tezuka,T.: "Activation of O_2 uptake and NADーspecific isocitrate dehydrogenase in mitochondria isolated from cotyledons of caster bean by cis,transーabscisic acid." Plant Physiol.92. 147-150 (1990)
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[Publications] Hattori,K.: "Simple analytical procedure for the analysis of the chlorophyll protein complex in rice." Jpn.J.Breed.40. 295-301 (1990)