1989 Fiscal Year Annual Research Report
酸素添加装置(人工肺)として異種動物肺を利用することに関する研究
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01440056
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Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
岡田 慶夫 滋賀医科大学, 医学部, 副学長 (10106825)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安田 雄司 滋賀医科大学, 医学部, 助手 (60191128)
藤野 昇三 滋賀医科大学, 医学部, 助手 (10209075)
加藤 弘文 滋賀医科大学, 医学部, 講師 (20111974)
森 渥視 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (80026971)
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Keywords | 人工肺 / 灌流固定 / 酸素化能 / 肺表面血流量 / 肺コンプライアンス / 定常流、拍動流 / AーB barrier |
Research Abstract |
1)異種動物肺を人工肺として用いる場合の固定法の至適条件について検討した。主として組識学的な所見からすると、各種固定法のうち0.625%グルタ-ルアルデヒド溶液による灌流固定が最も適しているとの結果が得られた。 2)摘出肺の生理学的機能を評価するためのモデルを開発し、肺機能の評価には、換気動態・循環動態およびこれらの結果としてのガス交換能を指標とすることとして、図1に示したような装置を考案した。すなわち、実験には家兎を用い、貯血槽Bから肺に酸素化血を定常的に循環させておき、毎1時間に2分間ずつ貯血槽Aの静脈血を肺に灌流させ、肺の酸素化能の推移をみる方法である。 3)その結果、摘出肺の酸素化能および肺コンプライアンスは灌流3時間後から急速に低下すること、そして超微形態学的にもこの時点でAーB barrierの浮腫化がみられることが明らかとなった。 4)目下、固定肺についての同様の検討を進めると共に、定常流と拍動流との灌流方法による差異、肺表面血流量の変化についても検討している。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] 岡田慶夫,藤野昇三,安田雄司,朝倉庄志: "〈特集・臨床医学の展望〉呼吸器外科" 日本医時新報. 3381. 29-34 (1989)
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[Publications] 岡田慶夫: "肺癌転移の諸問題" 呼吸. 8. 971-975 (1989)
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[Publications] 加藤弘文,岡田慶夫: "早期肺癌の外科治療 肺癌外科をめぐる最近の諸問題" 外科診療. 31. 1440-1446 (1989)
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[Publications] 加藤弘文,岡田慶夫: "肺および肺移植マニュアル“感染症""
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[Publications] 藤野昇三,岡田慶夫: "臨床の場からみた気管支血管の構造と機能" 日本胸部臨床. 46. 171-179 (1987)
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[Publications] 尾上雅彦,森渥視,岡田慶夫: "超低体温下拍動流体外循環の脳皮質組織内血流量に及ぼす影響" 日本心臓血管外科学会誌. 17. 389-392 (1988)
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[Publications] 岡田慶夫: "図説 肺のリンパ系と肺癌" 金芳堂, 111 (1989)
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[Publications] Yoshio Okada: "LYMPHATIC SYSTEM OF THE HUMAN LUNG With Special Reference to Clinical Problems" Kinpodo, 48 (1989)