1990 Fiscal Year Annual Research Report
複眼奇形をもたらすOm遺伝子群の構造解析とそれらの神経分化上果す役割の解明
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01440094
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
西郷 薫 東京大学, 理学部, 教授 (50136454)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石丸 聡 東京大学, 理学部, 助手 (00203026)
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Keywords | ショウジョウバエ / ホメオボックス / リボザイム / Bar / 神経分化 / 複眼 / 光受容細胞 / DNA結合部位 |
Research Abstract |
本研究の目的は、細胞分化特に神経細胞分化の機構を分子レベルで探る事にある。既に、我々は、神経細胞である、ショウジョウバエ複眼の光受容細胞R1,R6で特異的に発現し、おそらくR1,R6分化の鍵を担っていると考えられるホメオボックス遺伝子BarH1を単離し、その構造を決定している。本年度の研究は、主として,このBarH1とその仲間BarH2を軸として行なわれ、以下に要約される様な結果を得た。1)BarH2遺伝子の全genomic DNAとcDNAを単離し、それらの塩基配列を決定した。その結果BarH2は、645アミノ酸からなるポリペプチドをコ-ドするホメオボックス遺伝子である事が判明した。BarH2のホメオドメイン60アミノ酸は、トランスアクチベ-タ-の予想結合サイトであるヘリックス2を別にすると、BarH1と全く同一であった。また、同一の塩基配列を認識しDNAに結合する事も示唆された。2)in vitroでのBarH1タンパクのDNA結合性を調べるために、ftzタンパクの結合するNP配列へのBarH1タンパクの結合性を調べた。フィルタ-アッセイ、サウスウエスタンブロットにより、BarH1タンパクが、NP配列と強く結合する事が分かった。3)抗BarH1抗体を用いR1,R6におけるBarH1遺伝子の特異的発現に対する他の遺伝子の影響を調べた。その結果、BarH1の遺伝子発現開始には、ro遺伝子産物が、またその維持には、glass遺伝子産物が必要な事が示唆された。またBarH1は、自分自身の遺伝子産物によっても正の調節を受けている。4)ショウジョウバエで新しく8つのチロシンキナ-ゼ遺伝子を単離した。そのうち7つは、レセプタ-型であった。5)BarH1変異を得るために、sTobRVリボザイムの性質を調べ、リガ-ゼ活性がある事を見つけた。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Tetsuya Kojima: "Identification of a newーtype homeobox gene,BarH1,possibly causing Bar and Om(1D) mutations in Drosophila" Proc.Natl.Acad.Sci.USA. (1991)
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[Publications] Tatsuo Michiuye: "Structure and expression of BarH2,the second homeobox gene found in the Bar locus of Drosophila melanogaster" Mol.Cell.Biol.(1991)
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[Publications] Emiko Shishido: "Identification of 8 new tyrosineーkinase genes in Drosophila" FEBS Letters. (1991)