1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01450010
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Research Institution | The National Museum of Art, Osaka |
Principal Investigator |
榮樂 徹 国立国際美術館, 学芸課, 主任研究官 (30125215)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塩田 昌弘 国立国際術館, 学芸課, 主任研究官 (40125216)
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Keywords | 大阪 / 近代絵画 / 佐伯祐三 / 小出楢重 / 戦後絵画 / デモクラ-ト美術家協会 / 現代美術懇談会 |
Research Abstract |
1.榮樂は大阪の近代日本画の、塩田は大阪の近代洋画の調査・研究を分担しており、平成二年度は、三ケ年にわたる二年目で、二人とも、一年目に引き続き、当該作家の基礎となる履歴、作品デ-タ、文献等の調査や収集を行った。 2.榮樂は所属研究機関が現代美術を重要視しているため、当研究課題を第二次世界大戦後の大阪における絵画の展開にまで敷衍し、先鋭的な絵画運動を繰り広げたグル-プについても、一年目と同様、研究をつづけ、平成二年度も、各グル-プの会員名、展覧会数、展覧会期、展覧会場、展覧会出品リスト及び図版類、展覧会評などを重点的に調査した。 3、塩田は所属研究機関が美術の国際交流に力点を置いているため、大阪を代表する洋画家、とくに佐伯祐三と小出楢重の滞欧経験が二人の作風にどのような影響を与えているかについて、一年目と同様、研究を続行し、平成二年度は、パリで佐伯祐三と親交のあった里見勝蔵、里見の師であるモ-リス・ド・ヴラマンク、この三人の影響関係、小出楢重の滞欧体験を彼の自筆文献に探ることなどを行った。 4.今後、榮樂は大阪の近代日本画、塩田は大阪の近代洋画の展開について、日本や外国における同時期の美術運動などと対比しながら年表にまとめてゆく。また、榮樂は第二次世界大戦後の大阪における絵画運動に関する基本事項の調査を続行し、塩田は佐伯祐三と小出楢重における滞欧経験と作風との影響関係につての研究をさらに深める。
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