1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01450020
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Research Institution | Shirayuri College |
Principal Investigator |
東 洋 白百合女子大学, 文学部, 教授 (60012548)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮下 孝広 白百合女子大学, 文学部, 専任講師
山内 宏太朗 白百合女子大学, 文学部, 助教授 (30174767)
林 洋一 白百合女子大学, 文学部, 助教授 (20145650)
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Keywords | 道徳的判断過程 / 日米比較 / 発達 / 情報補完法 |
Research Abstract |
本年度は、道徳的判断過程に関する基礎的な文献・資料の収集を行なうとともに、東らが開発した、骨格情報を与えて、判断を問い、その後補完情報を請求させる方法(情報補完法とよぶ)を用いて、日本の大学生130名について、デ-タ収集をした。その上、別途収集された米国の大学生100名についても、同様に検討した。その概要は以下の通りである。 1)日米共に、判断に必要な情報として、動機の情報があげられた。 2)日米間で差がみられたものの中で、日本でよく選択された情報は、現在の心境、当時の心境、性格である。また、アメリカでは、日本よりも多く選択された情報としては、行為の程度、前科、無齢の3つである。 3)コ-ルバ-グ法でみられたような性差は認められなかった。 4)中高生用については、年齢差を考慮し、大学生と共通のスト-リ-と異なるスト-リ-の2種類を設定した。中高生においても、大学生と同様の結果がみられた。 5)情報補完法とコンピュ-タプログラム化することについて、検討された 6)小学校4、5年生から大学生までの段階別に、善悪基準の発達を調査する質問紙を作成するための文献資料の収集と検討がなされた。 以上のことから、情報補完法が、道徳的判断過程の研究において、有効であることが示唆された。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 東洋,唐澤真弓: "道徳的判断形成過程に関する逐次的明確化方略による国際比較" 白百合女子大学児童文化. 1. 207-225 (1989)
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[Publications] 東洋,唐澤真弓: "道徳的判断過程についての比較文化的研究ー逐次明確化方略による試みー" 発達研究. 5. 185-190 (1989)
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[Publications] 唐澤真弓,東洋: "道徳的判断過程についての発達的研究ー逐次明確化方略による試み2ー" 発達研究. 5. 191-204 (1989)
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[Publications] 唐澤真弓,東洋: "逐次明確化方略による道徳的判断過程の発達的比較文化的研究" 日本心理学会第53回大会論文集. 53. 37 (1989)