1989 Fiscal Year Annual Research Report
東北地方における産業構造の転換と若年労働力構成に関する実証研究
Project/Area Number |
01450025
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
不破 和彦 東北大学, 教育学部, 教授 (60004115)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
星山 幸男 東北大学, 教育学部, 助手 (10219181)
坂根 治美 東北大学, 教育学部, 助手 (40187026)
萩原 敏朗 東北大学, 教育学部, 助教授 (70004124)
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Keywords | 東北地方の産業構造と若年労働力 / 高度技術工業集積地域開発促進法 / 技術先端型業種の集積化 / 新規学卒者の就業動向 / 若年労働力市場の構造 / 企業の労働力需要構造 / 福島県白河市 |
Research Abstract |
本研究は最近10年間における東北地方の産業構造の変動に伴う若年労働力構成の動向を実証的に把握することを目的としたものである。東北地方では、昭和58年の高度技術工業集積地域開発促進法を直接的な契機として電気機械・一般機械を中心とした企業の新設ならびに規模拡大が急速に進展していく。今日では全国でも屈指の技術先端型業種の集積地域を形成しつつある。一方、卸・小売業やサ-ビス業といった第三次産業も総生産額において着実な伸長をみせている。こうした東北地方における産業の構造的な転換は労働力市場なかでも大学卒(短大・高専卒)専修・各種学校修了者、高校卒者の三層構造からなる若年労働力市場に大きな影響を与えている。 本年度は、上記の諸課題を全体的に把握するため、以下の作業を重点的に遂行した。1.東北地方の産業構造の変動に関する既存統計資料の収集。2.企業の新規学卒者ならびに修了者に対する求人、採用数の把握。3.東北地方に立地している大学(短大・高専)、高等学校そして専修・各種学校の最近10ヶ年間の卒業者、修了者の就業動向に関する統計資料の収集。4.企業の労働力需要構造と地域社会の労働力市場との関連である。このうち、最後の項目(4)に関しては、福島県白河市を中心に隣接する中島村、東村を対象とした事例的な調査を試みた。白河市は東北地方では最も早くから技術先端型業種を主体とした企業誘致を積極的に推進し、県内でも新たな工業地域としてその発展が注目されている。白河市の産業構造の変動は若年労働力の地元定着を可能とするにとどまらず、中・高年層にも地元での就業機会を与えるなど、周辺町村を含むこの地域の社会、経済構造に大きな影響をもたらしている、ことが実証的に捉えられた。
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