1989 Fiscal Year Annual Research Report
コミュニティセンタ-の住民管理の効果測定に関する研究
Project/Area Number |
01450030
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
菊池 美代志 帝京大学, 文学部, 教授 (90086843)
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Keywords | コミュニティセンタ- / 住民管理 / 自主運営 / 住民参加 / コミュニティ活動 / コミュニティ意識 / 効果測定 |
Research Abstract |
今年度は、コミュニティセンタ-の住民管理の実績をあげている愛知県名古屋市亀島地区(駅前商工業地区・コミセン開設昭和58年)宮城県仙台市中山地区(ニュ-タウン地区・コミセン開設昭和56年)東京都三鷹市新川・中原地区(市街地住宅地区・コミセン開設昭和57年)の3地区を選定し、一般住民と住民リ-ダ-を対象とする質問紙調査を実施したところ、それぞれ288名、175名、221名の有効回答数を得た。次に、平成元年度の知見を、名古屋、仙台、三鷹の3地区の順で示す。第1にコミュニティセンタ-の住民管理と利用の実態では、1.コミュニティセンタ-の知名度は81.6%、78.3%,86.0%で、相当の知名度があった。2.利用度は50.3%、57.7%、69.6%で、多くの住民が利用していた。3.管理への参加度は43.7%、34.3%、25.3%で、地区の差が大きかった。4.住民管理意識度の高い者は51.4%、47.5%、42.5%で、参加度と同一の地区差が見られた。第2にコミュニティ活動と意識の実態では、5.コミュニティ団体への参加度は、61.1%、64.0%、57.5%で、いささか地区差があった。6.コミュニティ意識度の高い者は47.9%、49.7%、45.3%で、参加度と同一の地区差が見られた。7.コミュニティ活動評価の高い者は44.1%、43.4%、28.1%で、三鷹地区のみが低かった。第3にコミュニティセンタ-の住民管理がコミュニティ活動に及ぼす効果をみると、名古屋市では両者のあいだに正の相関がみられるが、仙台市では後者の活発さが前者へ波及せず、三鷹市では前者が高い割に後者が活性化していないという傾向が見られた。次年度は、これらのデ-タを多変量解析の手法によって処理し効果測定のさらに詳しい分析を行うとともに、リ-ダ-から入手した現地資料の解釈も加えて、コミュニティセンタ-管理とコミュニティ活動の相互効果の解明を行う。
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