1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01450053
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
松尾 寿 島根大学, 法文学部, 教授 (50032610)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福田 景道 島根大学, 教育学部, 助教授 (20181266)
竹永 三男 島根大学, 法文学部, 助教授 (90144683)
芦田 耕一 島根大学, 法文学部, 助教授 (30127477)
井上 寛司 島根大学, 法文学部, 教授 (40027967)
道重 哲男 島根大学, 教育学部, 教授 (10032583)
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Keywords | 流人 / 遠島 / 隠岐島 / 科口書 / 流刑制度 / 犯罪 / 後鳥羽上皇 / 後醍醐天皇 |
Research Abstract |
研究分担者間の連絡を取りながらも本年度は各自の専門分野での資料収集に努め、その結果いくつかの成果が得られ、一部は研究論文として発表できたが、おおくは次年度における継続調査と分析にまちたい。 1.松尾寿は隠岐地方遺存の近世古文書(村尾家文書、村上家文書、安部家文書、松浦康麿家文書、松浦千足家文書、佐藤家文書)を調査し、一部を近世流人関係の論文2篇にまとめ発表した。 2.道重哲男は広島大学附属図書館所蔵の「中国五県土地・租税資料文庫」のうち隠岐国関係史料の採訪調査を行ない、各郡村高別帳、各郡御成固御帳の全部を撮影した。現在整理の段階であるが、それに基づき隠岐各村各地域ごとの村落構造の特質を明らかにしていく予定である。 3.森本益之は専門の刑事法学の立場から、流刑制度の刑法史的分析を進める上で総合研究を援助している。 4.井上寛司は『続群書類従』を中心に活字史料の検索を行なうとともに、山口県立文書館、京都大学国史研究室でそれぞれ未刊史料の検索を行なった。引き続き必要な調査・史料収集を行なうとともに次年度において史料分析を進め、古代・中世隠岐流人の研究をまとめる予定である。 5.芦田耕一は隠岐村上家、同松浦千足家、島原図書館松平文庫、水無瀬神宮、宮内庁書陵部、国文学研究資料館、大阪府立図書館等で後鳥羽院御奉納和歌関係資料を収集した。 6.竹永三男は島根県立図書館、隠岐郡各町役場、東京都公文書館、長崎県立図書館、京都大学文学部国史研究室等で流刑制度の廃絶と隠岐島近代化過程の分析のための史料調査を行なった。 7.福田景道は後鳥羽院と後醍醐帝の隠岐配流に関連して『増鏡』など歴史文学の文献を収集した。
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