1990 Fiscal Year Annual Research Report
マルチメディア教育環境におけるヒトの映像・音声情報の平行処理方略に関する研究
Project/Area Number |
01450113
|
Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
佐古 順彦 早稲田大学, 人間科学部, 助教授 (10000069)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
梅沢 章男 福井大学, 教育学部, 助教授 (70151925)
野嶋 栄一郎 早稲田大学, 人間科学部, 助教授 (20000086)
|
Keywords | 映像教材 / SD法 / 瞳孔 / 眼球運動 / アイカメラ / 映像認知過程 |
Research Abstract |
映像教材の理解過程の解明に際し、映像(刺激)の情報特性をなんらかの形で把握する必要が生じる。いわゆる映像教材のタキソノミ-が必要となる。我々は今年度,あらかじめ購入されたレ-ザ-ディスクへの刺激課題の登録に力点をおいた。このような研究目的上,刺激のなんらかの特性,とくに,学習者の学習過程になんらかの影響を与えるなんらかの特性を見出すことが重要な問題となる。 今年度は、映像のもつ情緒的特性に注目し,それをSenramtic Differencial法により測定し,続いてアイカメラを用いて同様の映像を呈示した際の瞳孔変化の測定を行なった。すなわち瞳孔の変化に重要な影響を与える刺激特性を,SD法を利用することによって特定しようとしたわけである。 SD法による測定の被験者には大学生41名を用いた。各被験者は,TVモニタ-に呈示される静止画像を見ながら,パソコンのCRTに表示された評定尺度を,キ-ボ-ド操作により評定した。使用した画面は20枚でNHKのTV番組「驚異の小宇宙・人体 第一集:生命誕生」から選択した。それらは風影,人物,胎児,生殖細胞,およびそれらに関するCGであった。瞳孔変化の測定にはNAC社製アイマ-クレコ-ダを使用し,自作の実験装置に改修したものを用いた。ここでは一方のカメラで眼球運動を,また他方で瞳孔の変化を測定した。 現段階で,明確な刺激特性を抽出するにはいたっていないが,SD法によるプロフィ-ルと瞳孔径の変化パタ-ンには一定の関連が指摘できる状況をみてとれる。
|
Research Products
(3 results)
-
[Publications] 矢島 正晴,野嶋 栄一郎,梅沢 章男: "瞳孔変化を指標とする映像認知過程の実験的検討" 日本教育心理学会32回大会発表論文集. 379-379 (1990)
-
[Publications] 野嶋 栄一郎: "映像メディアの認知過程の研究" 放送教育開発センタ-研究報告. 18. 139-150 (1990)
-
[Publications] Eiichiro Nojima: "Studies on the Cognitive process of Audio Visual Teaching Materials" 22nd International Congreso of Applied Psychology Abstracts. 143-143 (1990)