1990 Fiscal Year Annual Research Report
重力波検出のための光キャビティによるレ-ザ-周波数安定化と光再利用
Project/Area Number |
01460012
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Research Institution | Kational Astronomical Observatory |
Principal Investigator |
藤本 眞克 国立天文台, 位置天文・天体力学研究系, 助教授 (90107475)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
春日 隆 国立天文台, 電波天文学研究系, 助手 (70126027)
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Keywords | 重力波の検出 / レ-ザ-干渉計 / ファベリ-ペロ-共振器 / 周波数安定度 / 光リサイクリング |
Research Abstract |
重力波検出用レ-ザ-干渉計の心臓部を成すファブリ-ペロ-光キャビティの制御技術の獲得を目指して、ミラ-制御法、光学的変調法、サ-ボ制御法などの開発研究を行い、レ-ザ-周波数安定化とキャビティ共振周波数との調和の検討および干渉計からの戻り光を再利用する方式の基礎実験と問題点の検討を行うのが、本研究の目的であった。 この目的で行った研究内容と成果を列挙すると、 1.隣接する2モ-ドの偏光の違いを利用したHeーNeレ-ザ-の安定化をレ-ザ-管の温度制御により行った。 2.ファブリ-ペロ-とレ-ザ-光とのマッチングの状態を、共振器の透過光ビ-ムをCCDカメラと画像処理で観察して調べた。 3.真空槽内部に固定ミラ-のマイケルソン干渉計を組み、干渉縞が常に暗くなるようミラ-位置のピエゾ制御をした状態で雑音測定して、真空によるkHz領域での約10dBの改善を認めた。 4.重力波検出にとって必要となる振子式のミラ-支持とその電気的ダンピング機構を製作し、その特性を測定した。 5.半導体レ-ザ-励起のYAGレ-ザ-の緩和振動による強度雑音を測定し、理論との一致を確めた。さらに高ファネスの光キャビティを利用して周波数安定度の測定も行った。 6.量子力学的考察を行い、光リサイクリングの有効性を確認した。 以上の研究により、本研究の主たる目的はおおよそ達成され、これらの結果を踏まえて現在、振子ミラ-によるファブリ-ペロ-共振器の実験を進めている。さらに平成3年度よりファブリ-ペロ-一式のレ-ザ-干渉計プロトタイプの建設が開始されようとしており、準備中であるが、本研究の実験および検討の成果は各所に反映されている。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 大橋 正健: "レ-ザ-干渉計による重力波検出" 光学. 19. 505-510 (1990)
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[Publications] MasaーKatsu Fujimoto: "Conceptual Design of A Japanese Interferometric Gravitational Wave Detector" Proc.of the Elizabeth and Frederick White Conference on gravitational astronomy. (1991)
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[Publications] 藤本 眞克: "重力波検出のためのレ-ザ-干渉計" 光技術コンタクト. 29. 19-26 (1991)
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[Publications] Takashi Kasuga: "Studies of the atmospheric phase fluctuations using the Nobeyama Millimeter Array" Proc.of Symposium on Radio Astronomical Seeing. 54-59 (1990)