1989 Fiscal Year Annual Research Report
金属超格子膜および金属酸化物、ハロゲン化物の伝導物性と電子構造の研究
Project/Area Number |
01460036
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Research Institution | Iwaki Meisei University |
Principal Investigator |
田沼 静一 いわき明星大学, 理工学部, 教授 (70013448)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石川 琢磨 いわき明星大学, 理工学部, 助教授 (80016138)
高重 正明 いわき明星大学, 理工学部, 助教授 (70114527)
吉田 喜孝 いわき明星大学, 理工学部, 助教授 (20107444)
沢田 正三 いわき明星大学, 理工学部, 教授 (60015998)
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Keywords | エピタキシ- / 金属超格子膜 / 超伝導マグネット / 金属ハライド / 誘電性 / 強誘電性 / クヌッツェン・セル |
Research Abstract |
本研究課題の主目的はエピタキシャルな金属超格子膜の育成とその伝導物性の新規性の解明であり、そのために、まず超伝導マグネットを設置するのに本研究設備備品費が使用された。慎重な機種選定の上、アメリカンマグネチックス社の9テスラ超伝導マグネット、コントロ-ラ-、ジャニス社の温度可変クライオスタットを設置した。1989年11月納入いらい順調に稼動している。ただし、まだバルク単結晶試料での測定システム全般のテスト中である。 金属超格子膜育成については、本学の設備費により、新規開発のクヌッツェン・セル(最高温度1800℃)の2基及び電子ビ-ム炉2基を含む多元金属薄膜成長装置(日本真空技術社製)が設置された。その本体は1989年8月に納入されたが、クヌッツェン・セルの出力調整や冷却水循環設備の完成に時間がかかり、1990年1月にすべてが稼動するようになった。現在、機器運転に熟達するため、BaF_2単結晶を基板としてビスマスのエピタキシャル単結晶膜を成長させ、そのRHEED(高エネルギ-反射電子回折)によるキャラクタリゼ-ションを研究中である。近くBi・Sb系とCa・Yb系について金属超格子膜の育成に入る予定で準備作業を行っている。 もう一つの対象、金属ハライドとしては、K_2CoCl_4とCoBr_4をとり上げた。ブリッヂマン法で単結晶を育成して、誘電的・弾性的測定を行っている。前者では、かなり良質の単結晶を得ることができており、その存在が予想されていた正常一不整合相転移点が実際に存在することを見出した。後者では、まだ大型単結晶を得るまでには至っていないが、多結晶状態で、2つの異なる結晶形態が存在することを確認し、その一方の相では強誘電的な様相を見出した。また、この2形態間に時間に依存した遷移現象が存在することも見出した。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] H.Suzuki,F.Shimizu,T.Yamaguchi,M.Takashige,S.Sawada: "Dielectric and Dilatometric Properties of Ferroelectric K_2CoCl_4." J.Phys.Soc.Jpn.58. 3401-3405 (1989)
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[Publications] H.Suzuki,F.Shimizu,M.Takashige,S.Sawada,T.Yamaguchi: "Time-Dependent Phase Transition in K_2CoBr_4." J.Phys.Soc.Jpn.59. 191-196 (1990)
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[Publications] K.Noguchi,Y.Sasaki,K.Itoh,S.Tanuma: "Growth and Transport Properties of Cacium-Ytterbium Epitaxial Superlattice Films" to be submitted to J.Phys.Soc.Jpn.