1990 Fiscal Year Annual Research Report
半導体レ-ザ-を用いたパ-システントホ-ルバ-ニングとフェムト秒フォトンエコ-
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01460045
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
中塚 宏樹 筑波大学, 物理工学系, 助教授 (10111915)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大成 誠之助 筑波大学, 物理工学系, 教授 (70015824)
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Keywords | パ-システントホ-ルバ-ニング / 光メモリ- / ポリマ-ガラス / 有機色素 / フォトンエコ- / フラクタル / スペクトル拡散 / 位相緩和 |
Research Abstract |
有機非晶質系における永続的ホ-ルバ-ニングのホ-ル幅は,極低温では主にホストの二準位系のダイナミックスによって決定される。ホストの二準位系とゲスト色素分子との相互作用を双極子相互作用と考えるとその二準位系のジャンプに伴う色素分子の遷移周波数のシフト△Wは△W(r)=7/r^3と書ける。但し,rは両者間の距離,7は定数.ところで最近,長鎖ポリマ-の空間的構造がフラクタル的であることが指摘されている.我々はホストの二準位系の空間分布が,フラクタル次元Dで表わされる構造をとっているとして,3パルスフォトンエコ-の極衰曲線関数C(τ,Tw,τ)=exp(-cTτ^<D/3>)を得た。但しここで,τは第1,第2パルス間の間隔,Twは第2,第3パルス間の間隔,Tは温度,Cは定数である.これより,ホ-ル形はI_H(w)〓〓__ー^∞_∞dτexp(iwτ)C(τ,Tw,τ)となる.これらの結果から,フラクタル次元Dが3以外の場合,エコ-減衰曲線は単純な指数関数的減衰曲線とはならず,ホ-ル形もロ-レンツ形からずれることになる.更にこの減衰曲線C(τ,Tw,τ)からホ-ル幅の温度Tに対するΓhole〓T^<3/D>なる依存制が導かれる. 我々は,ポリマ-ガラス,PVA中のHITCとモノマ-ガラス,エタノ-ル中のHITCに対して実験を行い,上式の関係から,各々に対するフラクタル次元D=2.1〜2.3,及びD=2.7を得た.これはHITC/PVAの不均一幅がHITC/EtOHに較べて大きいという実験事実とも一致している.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 中塚 宏樹: "単一モ-ドファイバ-を用いた光パルス圧縮" 応用物理. 59. 1233-1234 (1990)
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[Publications] H.Nakatsuka.: "Active modeーlocking of conventional diode laser by using oxternal cavity" Optics Communications. 78. 369-372 (1990)
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[Publications] H.Nakatsuka: "Optical Phase conjugation in cooled organic dye film" Optics Communications. 80. 215-218 (1991)
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[Publications] R.Yano: "Superluminescent diode exeitation of femtosecond accumulated photon echoes" Journal of the Optical Society of America B.
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[Publications] H.Nakatsuka: "Optical phase conjugation using a diode laser in a cooled organic dye film" Nonlinear Optics.
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[Publications] S.Uemura: "Dynamics of persistent hole burning in organic glasses and its fractal interpretation" Physical Review B.