1990 Fiscal Year Annual Research Report
超高感度新型PASによる積層構造界面の新しい評価法
Project/Area Number |
01460074
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
畑 朋延 金沢大学, 工学部, 教授 (50019767)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀田 将 金沢大学, 工学部, 講師 (60199552)
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Keywords | 透明トランスジュ-サ法PAS / PAS(光音響分光法) / 熱伝導率 / 積層構造 / GaAs / ImP / 光吸収係数 |
Research Abstract |
透明トランスジュ-サ法を用いた光音響分光法は透明なLiNbO_3の両面にZnO透明電極を付け,このトランスジュ-サを通してそれに接した積層構造試料に励起光を照射する。この方法は感度良く信号が検出できる反面,信号の発生には各層の弾性的性質やトランスジュ-サの圧電的および焦電的性質が関与する。 昨年度この方法でInPやGaAsの熱伝導率の測定が可能な事を示したが,Siでの測定は出来なかった。この原因は前者が直接遷移型で後者は関接遷移型であること,Siの熱伝導度や比熱が前者より約3倍大きいことに注目した。その結果特に100Hz以下の低周波ではトランスジュ-サの焦電性をも考慮しなければならないことが明らかになった。このように昨年の結果と合わせ単層半導体の熱的性質の評価はほぼ可能になったと云える。 つぎに,AlGaAs/GaAs 2層膜の位相信号の周波数特性から熱伝導率が見積る事ができることを理論的に明らかにした。しかし,実験的には両層の熱膨張率の差が大きく関与することがわかった。理論にこの効果を考慮すれば2層構造試料の定量的評価が確立出来ると考えている。 本方法のPA信号は光学的,熱的性質の他に熱弾性的性質も反映するため,より一般性のある理論解析が必要であり,任意の多層試料各層の評価を確立すべく現在取り組んでいる。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] S.Horita,S.Yagi,T.Hata: "Consideration on PA Signal of Multilayer Structure Measured by PAS using Transparent Transducer" Jpn.J.Appl.Phys.29ー1,(Suppl). 274-276 (1990)
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[Publications] S.Horita,S.Yagi,T.Hata: "Theoretical Analysis of Photoacoustic Signal on PAS using Transparent Transducer" Jpn.J.Appl.Phys.30ー1,(Suppl). (1991)
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[Publications] T.Hata: "Photo acoustic spectro scopy(PAS) of Semiconductor materials Using Transparent Transducer" Journal of Advanced Science. 2. 213-217 (1990)