1989 Fiscal Year Annual Research Report
周波数情報を用いた交流電気ポテンシャルCT法による3次元表面き裂の形状測定
Project/Area Number |
01460091
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
久保 司郎 大阪大学, 工学部, 助教授 (20107139)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中井 善一 大阪大学, 工学部, 助手 (90155656)
大路 清嗣 大阪大学, 工学部, 教授 (20028939)
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Keywords | 非破壊検査 / 交流電気ポテンシャル法 / 表面き裂 / CT法 / 逆問題 / 破壊力学 / 有限要素法 / 電場解析 |
Research Abstract |
本研究の目的は、逆問題解析法に基礎をおくき裂の測定法として現究代表者らが開発した直流電気ポテンシャルCT法を、交流電気ポテンシャル法による表面き裂測定に拡張して適用することにある。すなわち、交流電気ポテンシャル分布とき裂の形状パラメ-タを結びつ付ける較正関係を数値的に求め、これを媒介として電気ポテンシャル分布よりき裂を逆問題的に同定する。このとき、表皮効果により良質の電気ポテンシャル情報を得るとともに、種々の周波数の電流負荷に対する電気ポテンシャル分布を総合して用いることにより、電気ポテンシャル情報を質・量の両面から豊富にすることができる。結果として、測定の確度を高めることが可能となる、平成元年度には、周波数情報を用いた交流電気ポテンシャルCT法に関して、2次元縁き裂を主対象にした検討を行い、以下の知見を得た。 1.Maxwellに基づき2次元縁き裂の電磁場解析を行うための有限要素法の定式化を行い、解析プログラムを作成した。交流定常状態を考え、物理量の複素数表現を用いた。基本的な問題に対して解析を行い、プログラムの有効性を確認した。2.ロックインアンプを中心とする計測システムを用いて、2次元貫通縁き裂について交流電気ポテンシャル分布の測定を行った。測定結果を数値計算結果と比較したところ両者は比較的よく一致し、したがって交流電気ポテンシャルによるき裂同定のための較正関係を作成するにあたり、この有限要素計算が使用できる見通しが得られた。3.交流周波数が高いため表皮効果が大きくなり、表皮の深さが極端に薄くなった極限では、3次元表面き裂の電界計算は2次元領域の計算に簡単化される。この高周波交流電流の極限および他の極限である直流電流に対して、3次元表面き裂の電気ポテンシャル分布を求め、両者を比較した。
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Research Products
(1 results)