1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01460092
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
中垣 通彦 九州工業大学, 情報工学部, 教授 (90207720)
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Keywords | 熱衝撃 / 熱応力 / 熱非均質 / 有限要素法 / T^*積分 / 破壊 / 航空宇宙工学 / 簡易評価式 |
Research Abstract |
現在の工学的諸分野では実際上の問題として熱破壊が起きているにも拘らず、破壊の強度を正しく評価する方法が確立されていない。本研究では、本題に適した破壊パラメタ-の文献調査を行い、熱勾配が存在する場合にも成立する経路独立積分形のパラメタ-、T^*、J^^<^>、J_θおよびJ^*を選定した。これらのパラメタ-は、亀裂先端部の応力、歪分布のマグニチュ-ドを表す物理的意味を持っており、熱破壊の強度評価に適していると判断できる。本研究課題では広い温度域を想定しているので材料定数が温度に依存する効果即ち、熱非均質性を考えなければならない。その時、J^^<^>とJ_θは理論的に成り立たないことが判明した。しかし、これらのパラメタ-に検討を加えた結果、各々の積分式に修正を加えることによって熱非均質被壊問題にも適用できる目度がついた。 モアレ法、スペックル・パタ-ン、コ-スティック法、画像処理などの実験的解析法についても調査した結果、積分パラメタ-の実験的評価の可能性があり、2、3の直接評価の努力がなされている事が分った。今後の研究課題としてレ-ザ・スペックル・パタ-ンによる直接評価法の開拓も考えて行きたい。 上記の積分パラメタ-の評価は、現時点では厳密な数値計算法に依らねばならないが、簡易評価法について調査した所によれば、記管や単純な試験片に関する数種のJ評価式が存在するだけで、それらを熱被壊問題に適用することはできない。熱歪による非線形要素が加わった簡易評価式は困難な問題であり今、開発を進めている。 既存の2次元非線形有限要素解析プログラムで、熱被壊問題を取り扱えるよう改良し、上記の熱破壊積分パラメタ-の評価を行うポストプロセッサ-を新たに開発した。導入したワ-クステ-ション・システムをこの目的のために頻繁に利用し、基礎的な熱破壊問題に応用して破壊力学パラメタ-の定性的評価を行った。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] F.W.Brust,M.Nakagaki and C.Springfield: "INTEGRAL PARAMETERS FOR THERMAL FRACTURE" To appear in Engineering Fracture Mechanics.
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[Publications] 中垣通彦: "破壊力学解析における熱非均質効果" 日本機械学会論文集.