1989 Fiscal Year Annual Research Report
表面断熱とアクティブ冷却による工作機械の熱変形制御
Project/Area Number |
01460098
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
西脇 信彦 東京農工大学, 工学部, 教授 (90016626)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
望月 貞成 東京農工大学, 工学部, 教授 (10013715)
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Keywords | 表面断熱 / 外部熱源 / 内部熱源 / 熱変形 / 工作機械 / アクティブ冷却 |
Research Abstract |
“表面断熱とアクティブ冷却による工作機械の熱変形制御"について本年度は以下のような研究を行い、種々の有用な結果が得られた。 (1)工作機械主軸部にある内部熱源の周囲をアクティブに冷却したときの温度変化や熱変形量について数値計算を行い理論的に検討した。その結果、内部熱源の発熱量に応じて温度をコントロ-ルした冷却水を熱源近傍に流すことにより、工作機械主軸部の平均温度を一定に保つことができることが明らかとなった。さらに、その変形挙動について調べた結果、熱源部分で半径方向に僅かに縮むが、それ以外のところではほとんど変形しないことが明らかとなった。(2)工作機械の表面を断熱したときの周囲の温度変化の影響について、モデル実験と数値計算により検討した。その結果、以下のことが明らかとなった。(1)工作機械表面を断熱材で覆った場合、1日以上の長周期の温度変動の影響は断熱材の厚さを300mm以上にしないと除去することができない。(2)工作機械を断熱材で2重に覆い、断熱材と断熱材の隙間に周囲温度の変動に応じて温度をコントロ-ルした空気を流すことによって、工作機械構造は周囲温度の影響を受けず、一定温度に保たれる。なお、断熱材と流路を合わせた厚さは、本研究では20〜30mm程度である。(3)温度コントロ-ルされた空気の流速は遅くても十分である。(4)断熱材の隙間に流す空気を循環式にした場合、温度をコントロ-ルするために必要なエネルギ-は非常に小さい。以上のように、本年度行った研究の結果、アクティブ冷却により工作機械を常に一定温度に保てることが明らかとなった。
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