1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01460108
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
木谷 勝 北海道大学, 工学部, 教授 (50001160)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田村 尚敬 北海道大学, 工学部, 助手 (80001254)
望月 修 北海道大学, 工学部, 助教授 (50157830)
|
Keywords | せん断乱流 / 組織的構造 / 渦力学 / 噴流 / 後流 / 混合層 / 乱流構造 / 渦相互作用 |
Research Abstract |
1.3次元離散渦法を用いて、基本的な渦の3次元相互干渉を調べた。正方形渦輪の四つの角部を四分の一円弧におきかえ、この部分の曲率半径と渦核半径の比を系統的に変化させることによって、正方形渦輪には辺の回転が生じること、回転周期は渦核半径の増加とともに増加することなどを明らかにした。同時に、運動エネルギ-、運動量、角運動量、全渦度およびヘリシティの時間発展を求め、これらの力学的保存量の保存性を評価する上で、運動エネルギ-が最適であることを示した。運動エネルギ-の時間変化にもとづいて、3次元離散渦法が精度よく適用できる最大時間を与える限界時間の概念を導入し、これが計算の時間間隔角部の曲率半径および渦核半径によってどのように変化するかを系統的に明らかにした。 2.長方形の短辺を半円によって置きかえた渦輪(卵形渦輪)について長径と短径の比Rを広い範囲に変化させて、その変形とこれに伴う力学的特性量の時間的変化を解析した。この結果、卵形渦輪にはRの値に対応して次の4つの変形モ-ドがあることがわかった:(1)長辺と短辺が入れかわるモ-ド(R=2〜4);(2)辺の入れかわりのあとで二つの渦輪に分裂するモ-ド(R=5〜8);(3)辺の入れかわりが発生することなく二つの渦輪に分裂するモ-ド(R=9〜10);(4)辺の入れかわりが発生せず三個の渦輪に分裂するモ-ド(R=11〜20)これらの結果は非円形ノズルから噴出する憤流の構造を解明するための重要な知識である。 3.CCDカメラから取りこんだ流れの中の微粒子の運動軌跡にもとづいて、瞬時における3次元速度ベクトル場を求めるシステムの構成およびソフトウェアの開発を行った。このシステムにはいまだ改善すべき点があるが、基本的な部分は完成しているので、今後この装置を用いて、渦の相互作用に関する計測を行ない、計算結果と比較する予定である。
|
Research Products
(6 results)
-
[Publications] M.KIYA and H.TAMURA: "Flow about a Circular Cylinder in and near a Turbulent Plane Mixing Layer" ASME Journal of Fluids Engineering. 111. 124-129 (1989)
-
[Publications] M.KIYA,O.MOCHIZUKI and H.TAMURA: "Turbulence Structure in the Leading-Edge Separation Zone of a Blunt Circular Cylinder" Proc.4th Asian Congress of Fluid Mechanics,August 21-25,1989 Hong Kong. 2. A198-A201 (1989)
-
[Publications] M.KIYA and A.KUSAKA: "Discrete-Vortex Simulation of Separated Unsteady Flow in a Centrifugal Impeller" Proc.Soviet Union-Japan Symposium on Computational Fluid Dynamics,9-16 September 1988.khabarovsk,USSR. 1. 187-193 (1989)
-
[Publications] M.KIYA and H.ISHII: "Simulating Vortex Interaction by Three-Dimensional Vortex Method" Advances in Turbulence. 2. 334-337 (1989)
-
[Publications] M.KIYA,O.MOCHIZUKI and H.Tamura: "Integral Scales and Phase-Averaged Structure of Separated Turbulent Flow Zone at the Leading Edge of a Blunt Circular Cylinder" 日本流体力学会誌. 8(別冊). 304-311 (1989)
-
[Publications] 木谷勝、石井素: "3次元離散渦法における力学的保存量の評価" 第3回数値流体力学シンポジウム講演論文集. 221-224 (1989)