1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01460116
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
笠木 伸英 東京大学, 工学部, 教授 (80107531)
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Keywords | 乱流 / 界面 / 壁面 / 液面 / リブレット / 統計量 / 可視化 / 渦構造 |
Research Abstract |
本年度は,工学上現れる様々な界面の中で,平均剪断の無い固体面と液面(液側の挙動に注目),及び固体壁状に流れ方向の縦溝(リブレット)を形成した場合について,界面近傍の大きなスケ-ルの渦構造の挙動や,乱れの統計量に注目して基礎的な実験的検討を行なった.以下に主な結果を示す. (1)平均剪断を伴わない固体面及び液面に隣接する一様等方性乱流場:静止水槽中で垂直に振動する格子によって作られる一様等方性に近い乱流が,その上方部の液面あるいは固体壁面近傍でどのような性質を示すかについて実験的に調べた.水素気泡法による流れ場の水平,垂直断面の可視化を行ない,大きなスケ-ルの渦構造を調べた.自由液面下では,固体壁近傍に特有な乱れスケ-ルの急激な減少は発生せず,水平面内で2次元的な乱れ構造が生じることがわかった.又,三次元画像処理流速計を応用した計測から,乱れの各次モ-メント,相関係数などの統計量を求め,各々の界面近傍での界面漸近挙動をさらに調べた. (2)リブレット面に沿う剪断乱流場:二次元チャネル回流水槽内の発達した乱流で,一方の壁面にリブレットを形成し,流れの可視化を行なって壁面近傍での大きなスケ-ルの渦構造の挙動を調べた.リブレットによってストリ-ク構造のスパン方向の揺動が抑制されることが,主たる特微であることがわかった.乱れの統計量を画像処理流速計によって詳細に測定するために,極めて精度の高いリブレット面を有するテストプレ-トを製作し,来年度の測定に備えた.
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Research Products
(1 results)