1990 Fiscal Year Annual Research Report
可変構造系に基づくONーOFFパタン直接発性・によるACサ-ボシステムの最適化
Project/Area Number |
01460129
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Research Institution | University of Tokyo |
Principal Investigator |
原島 文雄 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (60013116)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
近藤 正示 東京大学, 生産技術研究所, 助手 (00126062)
橋本 秀紀 東京大学, 生産技術研究所, 助教授 (30183908)
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Keywords | AC サ-ボモ-タ / 可変構造系 / オブザ-バ / ONーOFFパタン / インバ-ク / ロバマト制御 |
Research Abstract |
ACサ-ボシステムの制御はモ-タ駆動用電力変換器のパワ-デバイスのONーOFFパタンの制御を通して行われる。一方、可変構造系に基づく制御では、制御系の状態に依存して制御構造を高速に切換えることにより、制御系のパラメ-タ変動および非線形性に対してロバストな制御を実現できる。 本研究は、ロボット・工作機などへの適用を想定したACサ-ボシステムのONーOFFパタンを直接発生・制御する方式を可変構造系理論に基づいて確立することを目指して行われた。対象モ-タとしては同期機および誘導機の2種類があるが、各々について以下のように研究を進めた。 同期機の場合は、電動機の磁極位置を回転子の機械的回転角度として直接検出することが出来る。磁極方向と直交する電機子電流をONーOFFパタンにより制御すれば発生トルクの制御が可能である。本研究では、回転子の機械的回転位置・速度および電機子電流を検出し、可変構造系によりONーOFFパタンを直接発生するようにした。切換えを高速化するため、高速な演算処理能力を有するDSP(Digital Signal Processor)を利用した実システムを製作し、実験を行った。その結果、良好な制御を実現できることが分かった。 これに対して誘導機を対象とする場合には、磁極位置を直接検出することが困難である。このため、回転子の機械的角度および電機子電流などの検出値に基づいて磁極位置を算出する必要があり、従来は、状態オブザ-バを用いる方法が検討されている。しかし、誘導機は非線形系であるため通常のオブザ-バを用いた線形フィ-ドバック制御ではかえって不安定になる場合さえある。これに対して本研究では可変構造系に基づくオブザ-バを利用した制御により、非線形性を抑圧すると共に安定性の問題を解決するようにした。可変構造系に基づく非線形オブザ-バを用いた制御法を理論的に示すと共に、その有効性をシミュレ-ションにより検証した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 原島 文雄: "可変構造理論によるパラメ-タ同定手法に関する考察" 第29回計測自動制御学会学術講演会予稿集. JS1-5 (1990)
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[Publications] 原島 文雄: "可変構造系を用いる多入力出力非線形系のパラメ-タ同定" 第29回計測自動制御学会学術講演会予稿集. JS1-6 (1990)
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[Publications] 原島 文雄: "DSPを用いたサ-ボシステムの予測制御(位置サ-ボ系による軌道追従実験)" 電気学会論文誌. 110ーD NO.9. 990-996 (1990)
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[Publications] Fumio Harashima: "High Performance Torgue Control of Induction Motor by Speed Sensorless Vector Control" '90KACC. 1410-1414 (1990)
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[Publications] Fumio Harashima: "VSS Observer for Linear Time Varying Sistem" IEEE IECON'90. Vol.1. 34-39 (1990)
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[Publications] Fumio Harashima: "Prediction Based DC Servo Control System in Robotic Arm" IEEE IECON'90. Vol.1. 294-299 (1990)