1989 Fiscal Year Annual Research Report
超薄膜SiヘテロエピタキシャルSOI構造の形成と薄膜トランジスタへの応用
Project/Area Number |
01460140
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
中村 哲郎 豊橋技術科学大学, 工学部, 教授 (00126939)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石田 誠 豊橋技術科学大学, 工学部, 助教授 (30126924)
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Keywords | SOI構造 / Siヘテロエピタキシャル成長 / 薄膜トランジスタ / エピタキシャル絶縁膜 |
Research Abstract |
エピタキシャル成長法を用いて、薄膜SOI構造を形成するには、気相成長法、MBE法など様々な方法がある。まずそのなかで本年度は比較的容易に成長を行うことができる気相成長法を用いてSi/Al_2O_3/Si構造を持つ、薄膜SOI構造を形成し、その可能性を調べた。またガスソ-スMBEによる初期の成長実験を行った。 まずn-Si(100)基板上に減圧気相成長法により、Al(CH_3)_3とN_2Oガスを用いて成長温度1050℃、成長速度10nm/minで100nmの厚さにAl_2O_3膜をエピタキシャル成長させた。成長させたAl_2O_3膜はRHEED,レプリカ電子顕微鏡法により評価した。RHEEDパタ-ンはストリ-クを引いたパタ-ンであり、平坦性、結晶性が良い膜を得ることができた。またレプリカ電子顕微鏡写真からも、平坦性が良い膜が得られているのがわかった。 次に、この様にして得られたAl_2O_3/Si基板上に常圧気相成長法によりSiH_4とH_2ガスを用いて成長温度1050℃、成長速度1μm/minで100nmの厚さにSi膜をエピタキシャル成長させ、薄膜SOI構造を形成した。成長させたSi膜は、RHEED、SEMを用い評価した。RHEEDパタ-ンはツインを含んだスポッティなパタ-ンが得られ、Siがエピタキシャル成長していることが確認できた。SEM像よりSi膜の表面は多少荒れているのがわかったが、気相成長法により薄膜SOI構造を形成する事が可能であることがわかった。このSOI構造の断面を購入したイオンミリング法により評価を行っているところである。またガスソ-スMBE法による超薄膜SOI形成のため、現在サファイア上へ均一かつ平坦性の良いSi膜の成長を2インチのサイズで行っており、上記の問題点を解決してくれるものと期待している。
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[Publications] M.ishida,S.Yamaguchi,Y.Hikita,T.Nakamura: "Characterization of Epitaxially grown Si/Al_2O_3/Si Shructures by MOS FET'S" Proc.of 8th Int.Workshop on Future Electron Devices Mar.14-16 in Kochi. 41-45 (1990)