1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01460159
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
古田 勝久 東京工業大学, 工学部, 教授 (10016454)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山北 昌毅 東京工業大学, 工学部, 助手 (30220247)
小菅 一弘 東京工業大学, 工学部, 助手 (30153547)
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Keywords | 仮想内部モデル / マスタ・スレ-ブ / コンプライアンス / 協調制御 / 知能ロボット |
Research Abstract |
知能ロボットとは、環境の変化に適応する能力を持つロボットである。これまで研究されてきた知能ロボットは、視覚、力覚または聴覚センサからの入力に基づいて、ロボットの動作を決定する知能部と、それを実行に移す単一のロボットにより構成されていた。しかし、ロボットのより一層の知能化を行うためには、複数のロボットが協調して環境に適応する機能が不可欠である。 本研究では、上に述べた機能の基本的な部分の実現を目的とし、不確定な作業環境で、2台のマニピュレ-タが協調して作業を行うロボット制御系を開発した。システムは、2本のスレ-ブ・ア-ムと1本のマスタ・ア-ムより構成されているマスタ・スレ-ブ型の制御系である。実際の作業は、2本のマニピュレ-タの手先の間の内力を制御し、安定に対象物を把持させた後、マスタ・ア-ムにより対象物の位置と姿勢を指令することにより実現される。このとき、指令者は対象の物体の位置と姿勢だけを与えればよく、複数のア-ムの動きには注意を払うことなく目的の作業に専念できる。 複数のア-ムの制御には、申請者がこれまで提案してきた仮想内部モデルに基づくコンプライアンス系が実現されており、外力に対しては柔軟に対処することができる。このため、対象物体を移動中に障害物に衝突した場合にも、作業者が意図して障害回避動作をしなくとも、把持物体を落とすことなく運搬することができる。また、外力等により把持物体を落とした場合にも、系の安定性が保持される。 本システムにより、力覚を用いた複数ア-ムの協調制御に対しても、仮想モデルの概念が有効であることが確認できた。今後は視覚センサを融合したシステムに拡張していく予定である。
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[Publications] K.Kosuge,M.Koga,K.Furuta,K.Nosaki: "Coordinated Motion Control of Robot Arm Based on Virtual Internal Model" Proc.of 1989 IEEE Int.Conf on Robotics and Automation. 1097-1102 (1989)
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[Publications] 山北昌毅,古田勝久: "学習による離散時間系に対する仮想目標入力設計法" 計測自動制御学会論文集. vol.25. 867-873 (1989)
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[Publications] M.Yamakita,K.Furuta: "Generation of Virtual Reference for Discrete Systems by Learning" Proceedings of ICCON'90. WP1.6-1.WP1.6-3 (1989)
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[Publications] T.Yokoyama,K.Kosuge,K.Furuta: "Digital Redesign of Robot Control" Proc.of 15th Annual Conf.of IEE Industrial Electronics. 409-414 (1989)