1990 Fiscal Year Annual Research Report
システム知能化のための不完全情報の処理と深層知識の自己組織化に関する研究
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01460162
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
岩井 壮介 京都大学, 工学部, 教授 (70025881)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
椹木 哲夫 京都大学, 工学部, 助手 (10187304)
片井 修 京都大学, 工学部, 助教授 (50089124)
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Keywords | 知識情報処理 / 不完全・非整合情報の処理 / 協調分散処理 / 事例からの学習 / EBL / ニュ-ラルネット / ファジィ概念 |
Research Abstract |
複雑なシステムにおいて生起する具体的事象から、問題の深層構造を抽出する認知プロセスのモデル化に関する研究を行い、以下の成果を得た。 1.具体細目において異なるいくつかの具体事象やデ-タ事例から、共通属性の統合、差異属性の顕在化を通して、その後の事象展開・波及のあり方の典型(プロトタイプ、一般化仮説)を導出する「事例からの学習(Explanationーbased Learning,EBL)」による演繹プロセスの定式化を行った。また、同一の地殻変動条件のもとで得られる様々の地質構造パタ-ンを事例とみなし、ニュ-ラルネット型連想処理プロセスにより、仮説として設定した典型的地殻変動パタ-ンに類別する学習システムを構築した。 2.上記の一般化仮説のもとで新事実生起の予測など、仮説駆動のトップダウン推論・判断・決定のプロセスを、問題領域における常識としての順序構造に注目、区間制約条件としてファジィ概念をとらえることにより定式化する手法を確立した。 3.部分的・断片的な情報が与えられたもとで、それらを補完総合して全体として整合する解釈、状況把握を導出する協調分散処理システムを構築した。その情報処理プロセスの定式化は、複数仮説のボトムアップ同時並行的活性化、解釈の整合性を保証する仮説のトップダウン選択の双方向推論機能と、推論モ-ドを切り替える情報伝達機能により実現される。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 岩井 壮介: "ファジィ理論と知識情報処理" 日本ファジィ学会誌. Vol.2,No、2. 29-38 (1990)
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[Publications] 片井 修: "Fuzzy Inference Rules and Their Acquisition from ConstraintーOriented Perspectives" Proc.of the International Conference on Fuzzy Logic and Neural Networks. Vol.1. 211-216 (1990)
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[Publications] 椹木 哲夫: "Controlling the Process of Learning from an Example through Adaptive Generalization of Episodic Memory" Fuzzy Sets and Systems. Vol.39,No.2. 133-162 (1991)
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[Publications] 椹木 哲夫: "SelfーOrganization of Conceptual Generalities and PatternーDirected Learning" Automatica. Vol.26,No.6. 1009-1024 (1990)
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[Publications] 椹木 哲夫: "KnowledgeーBased Understanding of Geological lmages Based on Connectionist Models" Proc.of 1990 JapanーU.S.A.Symposium on Flexible Automation. 1355-1359 (1990)
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[Publications] 椹木 哲夫: "Dynamic Organization of Fuzzy Control Rules Based on Association Networks" Proc.of NAFIPSー90. Vol.2. 285-289 (1990)