1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01460164
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
浦 環 東京大学, 生産技術研究所, 助教授 (60111564)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
角 洋一 横浜国立大学, 工学部, 助教授
|
Keywords | 液状化 / 貨物輸送 / 通気性 / ダルシ-則 / ダルシ-係数 / 粉炭 |
Research Abstract |
静的および動的3軸試験は、一般に(1)非排水非排気状態あるいは(2)排水排気状態の2状態で間隙の圧力状態を設定する。これらの中間的な状態が起こるかどうかは、周囲の貨物の通気性、通水性に影響を受ける。本年度は通気性についての基礎的な実験研究をおこなった。 不飽和の貨物にとっては、通気性が大きければ、間隙空気圧は容易に減少するので液状化は起こらない。また、貨物の深い位置で間隙空気圧が上昇すれば、表面までの距離が長いので、間隙空気圧の減少が少なくなる。通気性は、貨物の間隙比eと飽和度Sr、および粒子の構成に関係する。本研究では、まず、変流量通気性試験装置を構成して、簡単にDarcy係数を求める試験をおこなった。対象とした試料は、火力発電用の粉炭で、飽和状態では液状化の危険性のあるものである。有効径は3種類に設定した。これの結果に基づいて、定流量通気性試験装置を試作し、粉炭の通気性に関する研究をおこなった。 Darcy係数kは、空気の占める量、n*=(1-Sr)e/(1+e)をパラメタとして表されることが明らかになり、k=B(n*)^2となることが示された。さらに、この比例定数ベ-タが、有効径D_<10>により、貨物の内容に依らずに表されることが示された。これにより一般貨物のDarcy係数を、間隙比、飽和度、および有効径によって推定する方法を構築した。 本研究により、不飽和貨物内の空気の流れが解析できるようになり、次年度以降に、有限要素法等を用いた間隙圧力の数値解析をおこなう予定である。
|