1990 Fiscal Year Annual Research Report
地震荷重を受ける摩擦杭の鉛直支持力の原位置摩擦試験による推定
Project/Area Number |
01460192
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
岸田 英明 東京工業大学, 大学院総合理工学研究科, 教授 (30016513)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
椿原 康則 東京工業大学, 大学院総合理工学研究科, 助手 (10217367)
上杉 守道 千葉大学, 工学部, 助教授 (20151780)
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Keywords | 摩擦 / 杭 / 支持力 / 原位置試験 |
Research Abstract |
地震荷重を受ける摩擦杭の鉛直支持力を推定する際に重要な杭の周面摩擦力に目を絞って、自ら開発した原位置摩擦試験機を用いた実験的研究を行った。 1.模型加圧砂地盤と埋め立て砂地盤おいて四成分コ-ンを用いた摩擦試験を実施し、砂地盤における杭の周面摩擦力に大きな影響をおよぼす側方土圧の性質を試験結果にもとづいて検討した。 模型加圧砂地盤を用いた実験では、四成分コ-ンの貫入時における地盤内水平土圧の変化の様子を明らかにした。さらに、四成分コ-ンのフリクションスリ-ブに作用する側方土圧と地盤の相対密度との関係を実験結果にもとづいて考察した。 埋め立て砂地盤における実験では、間隙水圧の測定位置が試験結果におおきな影響をおよぼしているとの考察に至った。 2.軟弱粘土地盤、硬質粘土地盤において四成分コ-ンを用いた摩擦試験を実施した。この結果をもとに、コ-ン貫入試験で求まる周面摩擦力と杭の載荷試験から求まる周面摩擦力の関係について考察をおこなった。 軟弱粘土地盤における実験では、フリクションスリ-ブの位置や表面粗さが異なる場合でも、周面摩擦力の測定値に大きな違いが生じないことを示した。 硬質粘土地盤における実験では、コ-ン貫入試験の先端抵抗から粘土の非排水強度を推定した場合よりも、フリクションスリ-ブで測定した周面摩擦力の方が実杭の周面摩擦力の値に近いことを示した。 3.上記の1、2の実験を行う中で、試験装置および試験方法の問題点を検討し、今後おこなう研究において活かすことができる有益な知見を得た。
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