1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01460194
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
鈴木 計夫 大阪大学, 工学部, 教授 (60028991)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大野 義照 大阪大学, 工学部, 助教授 (30029194)
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Keywords | RCプリズムの両引き / 片持梁 / たわみ / ひびわれ / 繰返し / 持続 / 付着応力ーすべり / PRC |
Research Abstract |
3種類の鉄筋コンクリ-ト(RC)およびプレストレスト鉄筋コンクリ-ト(PRC)はりにおいて、2年間の持続載荷試験と20万回の繰返し載荷試験を行った。また持続荷重下のたわみやひびわれ幅の増大に大きく影響する付着応力の緩和すなわち付着クリ-プをRCプリズムの両引試験によって調べ、同時に片持ち梁の持続載荷も行って、固定端からの抜け出しによって生じる付加たわみについても検討・考察を行った。以上の4つの実験から得られた結果をまとめると以下のようになる。 1)2年間の持続載荷によってRCおよびPRCはりのたわみは、初期たわみの300〜400%、曲げひびわれ幅は20〜30%増大した。プレストレスによって初期たわみが制御されたPRCでは、クリ-プたわみは圧縮応力の大きさの影響を受けて大きく、増大倍率はRCより大となった。 2)RCはりでの鉄筋応力が1000および2000kg/cm^2に対応する荷重3tonおよび6tonにおける20万回の繰返し載荷の結果、3tonでは2〜3回の繰返し以後のたわみ、ひびわれ幅等の増加は極めて少なかった。6tonにおいては2〜3回の繰返し以後も片対数グラフ上直線的に増大した。 3)持続荷重下の付着応力(τ)ーすべり(s)関係は、持続開始直後から1日までの間に付着クリ-プにより、その剛性は大きく変化した。その後は剛性の低下はなく、筆者の既に発表しているτーsモデルの妥当性を評価できた。ただし、コンクリ-トの乾燥収縮を抑制した試験体においては、持続開始の1日後もτーs関係における剛性の低下が認められた。 4)片持ちの梁の持続載荷における固定部からの抜け出しによる付加たわみは、梁の曲げ応力によるたわみの約4倍と大きく、その鉄筋の抜け出しは、両引試験から得られたτーs関係を用いた付着解析によって算定することができた。
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[Publications] 鈴木 計夫,大野 義照,堀 裕弘,李 振宝: "持続荷重下における付着応力ーすべり関係と片持梁の長期たわみ" 日本建築学会近畿支部研究報告集. (1991)
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[Publications] 鈴木 計夫,大野 義照,堀 裕弘,李 振宝: "持続荷重下における付着応力ーすべり関係と片持梁の長期たわみ" 日本建築学会 学術講演梗概集. (1991)
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[Publications] 鈴木 計夫 大野 義照,中川 隆夫,西永 雅一: "PRCはりの繰返しおよび持続荷重下における曲げ性状(その2 20万回の繰返しと2年間の持続載荷)" 日本建築学会 学術講演梗概集. (1991)