1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01460217
|
Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
西村 尚 東京都立大学, 工学部, 教授 (70087170)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
若山 修一 東京都立大学, 工学部, 助手 (00191726)
真鍋 健一 東京都立大学, 工学部, 助教授 (10145667)
|
Keywords | FRM / 超塑性 / 曲げ加工 / 複合材料 / 粉末冶金 / 塑性加工 |
Research Abstract |
本研究は、FRMの製法として生産性が高く、能率のよい固相接合法として、超塑性をマトリックスとして利用する方法を開発するものである。マトリックス粉末としては、超塑性を示すSPZ(亜鉛ーアルミ合金)とSPA(アルミ合金)を用いた、強化繊維としては太径のB繊維とSiCウイスカ、粒子を用いた。製造法はホットプレス法で温度は380℃ー500℃、圧力70MPa〜100MPa、時間15分であり繊維を損傷するほどの圧力ではなく、反応が急激に生ずることもない。 本年度得られた成果を要約すると、B繊維強化FRMの高温引張りでは、ヤング率、引張強さともROM値に近い値が得られ、250℃で800MPaの引張強度が得られている。粒子あるいは短繊維強化複合材料の場合には、超音波を付加することにより繊維を分散させることができ、最適超音波付加条件を見いだすことができた。また、分散状態と強度との関係についてはAE法により調べることができるが、定量的な推定は十分ではない。曲げ加工はマトリックスが超塑性を示す250℃(SPZ)と500℃(SPA)において、それぞれV形、L形曲げを行った。B連続繊維強化FRMでは、繊維単体の曲げ半径であるR6まで曲げ加工が可能であった。これは繊維の位置、層間距離によっても影響を受け、繊維が引張を受けるように配置すると曲げ半径が大きくなる。しかし、曲げ加工品の強度となるとその逆で、繊維が引張りを受ける側に配置することが強度向上の条件となる。曲げ後のスプリングバックについては、マトリックスが超塑性を示す場合にはスプリングバッグ量が大きく好ましくない。 以上、超塑性を利用して固相状態でFRMを製造し、超塑性マトリックスを利用した曲げ加工性の改善について十分な成果が得られたものと考える。
|
Research Products
(4 results)
-
[Publications] 西村尚 他: "超塑性を利用した単層FRMの曲げ加工特性" 軽金属. 39. 836-842 (1989)
-
[Publications] 西村尚 他: "超塑性を利用した多層FRMの曲げ加工" 軽金属. 39. 843-847 (1989)
-
[Publications] 西村尚 他: "超塑性を利用したFRMの曲げ加工に関する基礎的研究" 鉄と鋼(材料とプロセス.Vol 2). 2. 1329 (1989)
-
[Publications] 西村尚: "超塑性を利用した多層FRMの曲げ加工" 金と鋼(材料とプロセス.Vol 2). 2. 1330 (1989)