1992 Fiscal Year Annual Research Report
AI制御システムを用いた自動車ボディー用アルミニウム合金材の最適加工
Project/Area Number |
01460217
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
西村 尚 東京都立大学, 工学部, 教授 (70087170)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
楊 明 東京都立大学, 工学部, 助手 (90240142)
真鍋 健一 東京都立大学, 工学部, 助教授 (10145667)
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Keywords | アルミニウム合金 / 深絞り加工 / AI制御 / 軽量化 / ひずみ速度依存性 / ボディーシート / プレス加工 |
Research Abstract |
アルミニウム合金板A5182-0材を用いてひずみ速度を変化させて深絞り加工限界に及ぼす加工速度の影響を調べた。以下にその成果の概要を示す。 1)高ひずみ速度下での引張試験 アルミニウムは室温においてもひずみ速度依存性がある。本研究ではε^^・=10^<-1>〜10^2/sでの材料特性値を求めた。引張強さはε^^・が高くなるとともに低下する。伸びはε^^・の増加とともに大きくなる。標点距離内のひずみ分布を測定した結果ひずみ速度の増加とともに、局部伸びが増加している。このことは、アルミニウムの成形性を改善する上で重要な効果と考えられる。 2)クランクプレスによる実用速度下での深絞り実験 実験素材は、ミルフィニッシュ、レーザーダル、ショトダルの三種の表面仕上げがなされている。これらの表面状態が潤滑効果と関連して、速度の影響が現われる。表面状態から見るとショッダルが最もよく、レーザーとミルフィニッシュとでは大差はない。パンチ肩半径では中間のRp=7mmで最も成形性が高く球頭では成形限界は下がる。潤滑の影響では、パンチ側は無潤滑がよく、速度の増加とともに成形限界が向上している。パンチ側潤滑では、球頭パンチにおける成形限界の低下が著しい。それ以外の実験例では、すべて速度の増加とともに成形限界は向上した。この結果は引張試験で得られた結果と一致している。 3)AI制御システムの開発 金型にセンサーとアクチュアターを組込み、コンピュータ制御によって最適加工を行う新しいAI制御システムを開発した。プレス曲げにおいて、スプリングバック量が大きいアルミニウム材などに対して、このような制御システムの適用によって高速かつ高精度な成形を実現した。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 真鍋 健一,楊 明: "材料特性の同定にニューラルネットを応用した異法性材料の適応制御深絞り法" 第43回塑性加工連合講演会講演論文集. 141-144 (1992)
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[Publications] 楊 明,西村 尚: "A5182合金板の成形性試験及びそのデータベース化" 第84回軽金属学会春期大会. (1993)
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[Publications] 長谷川 収,西村 尚: "アルミニウム押出形材のプレス曲げ" 第84回軽金属学会春期大会. (1993)
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[Publications] 楊 明,真鍋 健一: "知能化金型による曲げ加工に関する研究" 平成5年塑性加工春期講演会講演論文集. (1993)
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[Publications] K.MANABE,M.YANG H.NISHIMURA: "An Application Neural Network to Deep-drawing Adaptive Control of Anisotropic Sheet Metals" Proc.4th International Conference on Technology of Plasticity. (1993)