1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01460249
|
Research Institution | National Institute for Fusion Science |
Principal Investigator |
笹尾 真実子 核融合科学研究所, 助手 (00144171)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
津田 博 同志社大学, 工学部, 教授 (50066049)
藤田 順治 核融合科学研究所, 教授 (50023700)
井口 春和 核融合科学研究所, 助手 (40115522)
金子 修 核融合科学研究所, 助教授 (00126848)
|
Keywords | 重イオン / 負イオン源 / ビ-ムプロ-ブ / ポテンシャル計測 |
Research Abstract |
本研究は負イオンをベ-スとした重イオンビ-ムプロ-ブ法の適用領域を明らかにするために小型負重イオン源を製作その各種特性を調べるものである。 まず本年度は内部に負イオン生成電極(表面は金)をもったカスプ型イオン源を製作してAu^-の定常ビ-ムを生成し、ビ-ム電流とイオン源出口でのエネルギ-分散を測定した。又、同時に波長の異なる2種のレ-ザ-入射による光電子電流で生成電極仕事関数を測定し、Au^-電流と仕事関数との相関を調べた。 その結果、生成電極に金属セシウム蒸気を塗布し仕事関数を下げる事によりAu^-電流は急激に増大するが、仕事関数が1.5eV以下になると増大傾向に飽和が見られ、その以上セシウム蒸気を塗布すると仕事関数は低いにもかかわらず逆にAu^-電流は減少する事、仕事関数が一定の時は50-200Vの範囲で生成電極電圧が高いほどAu^-電流は増加し、またArプラズムの方がHeプラズマより数十倍生成効率がよい事、ビ-ムのエネルギ-分散は生成電極電圧50ー200Vの範囲で約5〜14eVであり、生成電極電圧が高いほどエネルギ-分散は大きい事がわかった。 以上からイオン源出口でのエネルギ-分散はかなり小さく、条件によってはポテンシャルの揺動測定にも適用可能な事、エネルギ-分散とAu^-電流量両方の使用条件を満たすには生成電極電圧、セシウム蒸気塗布量を最適値がある事がわかった。 本年度はまた、Au^0、Au^+ビ-ムのプラズマ中での減衰に関しても資料収集、検討を始め、ビ-ムのエネルギ-がMeV領域になるとプラズマ中のイオンによる効果が相対的に大きくなる事が予想されこれらに関するデ-タの不足が判明した。
|