1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01460252
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Research Institution | Osaka Institute of Technology |
Principal Investigator |
中村 正彦 大阪工業大学, 工学部, 助教授 (50172440)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前川 孝 京都大学, 理学部, 助手 (20127137)
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Keywords | トカマクプラズマ / 周辺部の局所加熱 / 高周波電場 / ジュ-ル加熱 / 交流プラズマ電流 |
Research Abstract |
本研究は、トカマクにトロイダル方向の高周波電場を印加し、その電場によりジュ-ル加熱によって周辺部を加熱することを目的とする。高周波電場は、表皮効果のため、プラズマの周辺部のみにしか浸透しないので、周辺部の局所加熱が期待される。 そのための、高周波発振器を、本補助金を使って購入した。発振器の主な性能は、以下のとうりである。発振周波数f=5.5kHz、出力電圧V≦4VOLT、最大出力パワ-P=10kW、パルス幅τ=20msこの発振器の出力端子を、WTー3トカマクの真空容器の1タ-ン絶縁部に直接接続して、高周波電力をプラズマに供給する。 この高周波電場によるジュ-ル加熱パワ-の空間的分布を計算によって求めた。加熱パワ-のピ-クの位置dの、周波数fに対する依存性を調べた。f≧5kHZにおいては、dは、fに強くは依存せず、d/a=0.1程度である(aはプラズマの小半径)。ただし、全入力パワ-は、fの増加とともに、かなり小さくなる。f=5.5kHzのとき、1タ-ン電圧4Voltで加熱パワ-10kW程度が見込まれる。そこで、ここでは、f=5.5kHzとして実験を行った。 プラズマ電流Ip=50〜100kAのプラズマに高周波電場を加えた。約1Voltの高周波電場印加によって、誘起される交流プラズマ電流は、約1kAであり、もとのプラズマパラメ-タには、あまり依存しない。この電流値は、表皮効果によって与えられる値にほぼ等しいことが確認されている。また、磁気コイルによる計測より、この交流電流は、ポロイダル方向にほぼ均等に生成されていることが確認された。表面プラズマの局所加熱の効果は、まだ観測されていない。入力パワ-が小さいためと考えられる。発振器とプラズマとの結合をよりよくして、入力パワ-を増強するため、結合部を改造中である。
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Research Products
(2 results)