1990 Fiscal Year Annual Research Report
六方晶フェライト(Ba_<1-x> Zrx)Zn_2 Fe_<12> O_<22>のX線磁気散乱
Project/Area Number |
01460258
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
石田 興太郎 東京理科大学, 理工学部, 教授 (30012404)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桃沢 信幸 東京理科大学, 理工学部, 助手 (60084464)
加藤 弘之 東京理科大学, 理工学部, 助手 (80084482)
梅沢 喜久夫 東京理科大学, 理工学部, 助手 (00084484)
三田 優 東京理科大学, 理工学部, 教授 (50084439)
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Keywords | X線磁気散乱 / 六方晶フェライト / 放射光 / スピンヘリカル / フェリ磁性 |
Research Abstract |
本年度の光エネ研の放射光による実験は1991年3月であるので、この為の大学に於ける準備と、1990年3月、放射光での実験の解析が1991年2月までの主なる仕事である。 1990年3月の実験の解析。1)BL4Cの新しい低温試料台は以前のもの(高分子断熱材使用)に比べて非常に安定性がある。但し、低温にしたとき、50Kで約2mm程度縮むが、移動装置で調整可能。2)試作した偏光解析装置は良好に作動し予想したように偏光を分離測定できた。但し、駆動部とギヤの保持に問題があった。3)測定のピ-クの形状が悪く、カウント数のゆらぎでは説明できない。4)50Kでの測定で008(禁制反射)と009の間に中性子回折で予想される位置にピ-クを検出した。ピ-クは入射光と90度の偏光で008,009が消滅したにも拘らず残ったので、磁気散乱によるものと断定できる。5)008ピ-クの両側に衛星反射と思われるものがある。これは偏光装置無しでは検出できないが、90度偏光で測定すると,008が消えて、両側に小さなピ-クが残る。 以上の点を考慮しながら、1991年3月の放射光実験のための準備。6)中性子回折で低温領域のヘリカル構造の周期を測定した。7)格子定数の温度変化を測定した。8)2)に付いては、パソコンによるコントロ-ルと機械的なバネの強度を強くして、改良した。9)3)の原因は、試料の粒界構造によると思われるので、入射光のスリットを広げ、又、分光計の結晶をLiFよりGeに変えることで改良をめざす。10)4)については今回の実験で、温度を変えて、このピ-クの原因をはっきりさせる。
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