1989 Fiscal Year Annual Research Report
新型時間分解電子エネルギ-損失(表面振動)分光による表面反応の研究
Project/Area Number |
01470009
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
西嶋 光昭 京都大学, 理学部, 助教授 (90108978)
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Keywords | EELS / TREELS / 表面 / 真空 / 吸着 / 動的過程 |
Research Abstract |
固体表面の動的過程を原子・分子レベルで"みる"ことは長らく化学者の夢に留まっていた。しかし、最近、時間分解電子エネルギ-損失分光(Time-Resolved Electron Energy Loss Spectroscopy,TREELS)の開発により、表面反応の"直接観測"が可能となりつつある。本研究の目的は新型のTREELS装置を開発し、それを用いて、吸着種、吸着状態・位置・構造などの実時間測定を行い、表面動力学に関する詳細な情報を得ることである。 研究代表者は、既に分散補償型TREELS分光器の本体の試作を完了しているので、平成元年度は主として関連施設の整備とTREELS装置の調整を実施した。 1.関連施設の整備内容 (1)超高真空排気系の整備-イオン・ポンプ(既設のもの)の設置 (2)高性能試料マニピュレ-タ-の設置-位置分解能0.005mm,角度分解能0.01° (3)質量分析計の設置 2.TREELS装置の調整 分散補償型TREELSは従来のEELSと異なり、モノクロメ-タ-の出射側にスリットを用いずに損失エネルギ-を測定できるので、原理的には入射した電流の全てを利用する。またパス・エネルギ-が高いので試料電流も多い。両者を合計して10^2〜10^3倍の強度が期待される。平成元年度に達成したdirect modeでのエネルギ-分解能、検出器電流は、それぞれ、18meV、32pAである。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] M.Nishijima: "Chemisorption and thermal decomposition of ethylene on Pd(110):EELS,LEED,and TDS studies" J.Chem.Phys. 90. 5114-5127 (1989)
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[Publications] M.Fujisawa: "Electron-energy-loss-spectra of the Si(100)(2x1)surface exposed to NH_3" Phys Rev.B. 39. 12918-12920 (1989)
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[Publications] M.Nishijima: "Hydrogen-induced ordering of Cs atoms on the Pd(110)(1×2)-Cs surface" Phys Rev.B. 40. 1308-1311 (1989)
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[Publications] Y.Taguchi: "Nitric oxide adsorption on the Si(100)(2x1)surface-a vibrational study" Surface Sci.217. L413-L416 (1989)
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[Publications] S.Tanaka: "The adsorption and thermal decomposition of formic acid on Si(100)and Si(111)surfaces" J.Chem.Phys.91. 2712-2725 (1989)