1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01470029
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Research Institution | Hokkaido Tokai University |
Principal Investigator |
松本 毅 北海道東海大学, 工学部, 教授 (00000711)
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Keywords | エンゴサク / チョウジソウ / ド-パミンレセプタ- / セロトニンレセプタ- / ノルエピネフリンレセプタ- / イソキノリンアルカロイド / インド-ルアルカロイド / 神経薬理 |
Research Abstract |
前年度はエンゴサク中性分画に含まれる強力なD_2レセプタ-(R)結合物質が、フェノ-ル性イソキノリンアルカロイド、イソコリパルミンであることを示した。今年度さらにイソキノリン系微量成分を検索し、アポルフィン系のものを含む10種のものの活性を、〔 ^3H〕ースピペロンを用いたレセプタ-との結合阻害活性試験によって調べたが、結合はいずれも弱かった。つぎに、エンゴサクと同様にD_2R結合物質を含むといわれているチョウジソウの成分を、D_2R結合活性を指標として分画した。しかし、弱い活性が塩基性分画に認められるだけであった。そのかわりこれらの分画が、5HT_<1A>およびα_2レセプタ-に、かなり強い親和性を持つことが分かった。そこでチョウジソウから既知インド-ルアルカロイド、バレシアコタミン、16ーヒドロキシテトラヒドロセカミン、βーヨヒンビン(βY)、テトラヒドロアルストニン(TA)、ヨヒンビン(Y)、構造未確認インド-ルアルカロイドD,Eを単離し、それらの5HT_<1A>Rに対する活性を調べた。これらのIC_<50>は、βY96nM,TA433nM,Y130nMなどであって、親和性を示す物質が明らかになったが、他のものには見るべき活性がなかった。ヨヒンビンは、既にα_2Rにアンタゴニストとして作用することが知られているので、つぎにβY,TA,Yについて、α_2Rに対する結合実験を行つた。IC_<50>値として、それぞれ135nM,583nM,48.8nMが得られた。これらのことから、チョウジソウには、エンゴサクとは作用点が異なるが、同様に向精神性物質が含まれることが明らかになつた。
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Research Products
(2 results)