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1990 Fiscal Year Annual Research Report

レ-ザ-を用いた局所分析による炭素質隕石の希ガス原始成分とその担体の研究

Research Project

Project/Area Number 01470036
Research InstitutionOkayama University

Principal Investigator

長尾 敬介  岡山大学, 地球内部研究センター, 助教授 (40131619)

Keywords炭素質隕石の希ガス / レ-ザ-による局所分析 / 希ガス原始成分 / CAIs / コンドル-ル / 希ガス質量分析 / 希ガスの担体
Research Abstract

希ガス原始成分は太陽系形成に関わる情報を保持していると考えられており、始源的隕石中に存在する希ガスの研究は太陽系初期の歴史を知るうえで重要である。本研究は、このような希ガス成分とその担体物質との関連をレ-ザ-・ビ-ムを用いて隕石の微小領域を加熱溶解して希ガス組成を測定するという手法を用いて調べることを目的としている。このため希ガス質量分析装置の検出感度は、Xeなどの同位体原子数で1万個程度にまで高められた。更に、分析の能率化と高確度分析のために制御コンピュ-タの変更と分析プログラムの開発を行い、分析環境を整えた。
現在までに測定された炭素質隕石はAllendeとMurchisonであり、分析ポイントは40を越える。デ-タの吟味はまだ不十分であるがいくつかの興味ある結果が得られている。特にAllendeのCAI(CaーAlーrich Inclusion)にはその種類にもよるが ^4He, ^<40>Ar, ^<129>Xeが共に異常に濃縮しておりU,K,Iの含有量が特に高いことを示唆している。K,Iは比較的揮発性の高い元素であり、高温凝縮物と考えられるCAIに高濃度に存在することの説明は困難である。またMurchisonとAllendeのコンドル-ルに存在するNeの捕獲成分(原始成分)は異なっており、両者のコンドル-ルが違った環境で作られたことを示しているように見える。EPMAや電顕による観測との対応を試みているが、これについては、なお検討を要する。
このレ-ザ-を用いる局所分析の手法は、本研究室で開発した高い性能の分析環境と相まってコンドル-ルやインクル-ジョン内の希ガス分布の測定を可能にした。更に、炭素質隕石に限らず希ガスの不均一分布を持つ隕石の分析や地球岩石中のインクル-ジョン中の希ガス分析など多方面への応用が可能であることが分かった。

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Published: 1993-08-11   Modified: 2016-04-21  

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