Research Abstract |
本年度は、(1)東北大核理研電子線ライナックにおいて7月及び12月に245〜40MeVの8エネルギ-で計4シフト(12時間×4)および(2)東大核研シンクロトロンで9月及び12月に900〜250MeVの6エネルギ-で計14シフト(24×7時間)の照射実験を行った。その内容は、 (1),ビ-ムモニタ-反応として重要な^<12>C(δ,n)^<11>C,^<27>Al(δ,2pn)^<24>Na及び^<197>Au(γ,n)^<196>Au反応の絶対収率測定を(2)の領域でWilson型thich chamberを用いて行い、多数の文献値と照合・検討し、以下の実験の基礎デ-タとした。 (2),(γ,π^+)及び(γ,π^-xn)反応について、(1),(2)共に^<59>Co,^<63>Cu,^<88>Si,^<89>Sr,^<109>Ag,^<130>Te,^<127>I,^<138>Ba,^<139>La及び^<197>Auの標的核からの辺速化学分離・γ線スペクトロメトリ-を行い反応収率(mb/equivaleut quanta)を得た。その結果、これまで得ていた(γ,π^-xn)反応のx=0〜9にわたる各反応収率に新しいデ-タを加えることが出来て、標的核依存性のシステマチックスが確立しつつある。また、δ(π^+)/δ(π^-)比が、素過程から考えられる核内陽子と中性子の比(1〜1.6)とは異なり、約5を示した。今後の実験及び理論的検討事項として新しい知見となった。 (3),核破砕反応については、^<59>Co,^<89>Y,^<127>I,^<133>Cs,^<139>La及び^<197>Auの標的核について、(γ,xnyp)反応のy【less than or similar】10,x【less than or similar】25までの多様な生成核収率を測定し、これまでのCuの結果と合わせてシステマチックスの見直し及び光共鳴・カスケ-ド・蒸発の過程を考えたモデル計算を行い、学会発表を行うとともに現在、論文作製中。 (4),^<27>Al,^<35>Cl,^<63>Cu及び^<88>Srからの^<22>Na,^<24>Na,^7Be及び^<10>Be(東大原子力センタ-・タンデム加速器質量分析利用)を測定し、核破砕か、フラグメンテ-ションかの弁別研究を継続中である。
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