1989 Fiscal Year Annual Research Report
有機非線形光学材料を指向したアゾニア芳香族化合物の分子設計、合成および評価
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01470092
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
飛田 満彦 東京都立大学, 工学部, 教授 (60087301)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 晴夫 東京都立大学, 工学部, 助教授 (90087304)
荒井 貞夫 東京都立大学, 工学部, 助手 (80117689)
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Keywords | 有機非線形光学材料 / シアニン色素 / メロシアニン色素 / アゾニア芳香族化合物 / アルド-ル型縮合反応 / ヘリセン / ベンゾ[a]キノリジニウム塩 |
Research Abstract |
有機非線形光学材料として、高い第二高周波発振(SHG)を示し、大きな第二次分子感受率(β)を持つ化合物が望まれている。我々が新規に合成したスチルベンゾ[a]キノリジニウム塩型色素は、これまで最も大きなβ値を持つと報告されているスチルバゾリウム型色素の基本骨格を持ち、大きな双極子モ-メントを持つことが分子軌道計算から予想された。そこで本年度はまずこれら基本骨格の合成を詳細に検討した。ピリジン類を出発物質とし、光閉環反応あるいは脱水閉環反応を用いて、モノメチルベンゾ[a]キノリジニウム塩の10種の全異性体を合成し、芳香族アルデヒド類とのアルド-ル型縮合反応を検討した。その結果アゾニア窒素のパラ位およびオルト位のメチル基(2-,4-メチル体)は活性であるが、もう一方のオルト位(6-メチル体)は不活性であることがわかった。これらの反応性の違いは分子軌道論的に求めたカルバニオンの安定性、およびフロンティア電子密度に相関することがわかった。また2-メチル体と種々のアルデヒドとの反応を検討し、アルデヒドと塩基(ピペリジン)の付加体を用いた活性な反応系を見いだし、収率を飛躍的に増大させることができた。これらの成果をもとにベンゾ[a]キノリジニウム塩骨格に新たな置換基を持つ新規シアニンおよびメロシアニン型アゾニア色素も合成できた。一方光活性な化合物は、SHG活性を示すことが期待されている。そこで大きなπ電子系と分子不斉を持つ新しいアゾニア色素の合成を意図し、その骨格となるヘリセンの合成を行った。すなわち2-スチリルベンゾ[k]フェナンスリジジニウム塩の光閉環反応により新規化合物アゾニア[6]ヘリセンが得られた。活性メチル基を持つヘリセンを合成、不斉分割したのち、アルデヒド類と反応させることにより、SHG活性を示す新規な色素の合成が期待される。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] S.Arai: "Synthesis of Azonia Derivative of Hexahelicene" Tetrahedron Letters. 30. 7217-7218 (1989)
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[Publications] S.Arai: "Synthesis and Reaction of Methylbenzo[a]quinolizinium Salts" J.Hetercyclic Chemistry. (1990)
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[Publications] S.Arai: "Synthesis of Solvatochromic Cyanine Dyes having Benzo[a]quinolizinium Ring" S.Chem.Soc.Perkin I.(1990)