1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01470123
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
栃倉 辰六郎 京都大学, 農学部, 教授 (70026524)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 憲二 京都大学, 農学部, 助手 (70109049)
鈴木 秀之 京都大学, 農学部, 助手 (10202136)
熊谷 英彦 京都大学, 農学部, 助教授 (70027192)
矢野 俊博 京都大学, 農学部, 教務職員 (30135553)
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Keywords | 糖タンパク質 / 複合型糖鎖切断酵素 / トランスフェリン / 微生物グリコシダ-ゼ / エンド-ベ-タ-アセチルグルコサミニダ-ゼ / アルファ-アセチルガラクトサミニダ-ゼ / A型血液型物質 |
Research Abstract |
1.Mucor hiemalisから糖タンパクの複合型糖鎖に作用するEndo-β-N-acetylglucosaminidase(Endo-β-GlcNAc-ase)の生産及び特性解析-(1)Endo-β-Glc-NAc-aseの生産:本研究者らが土壌から分離したM.hiemalisを、グルコ-ス・酵母エキス・ペプトン培地で振盪下28℃で培養すると、菌の生育が最大となる3日〜4日間で本酵素の生成量も最大となった。そこで3日培養後、培養濾液から各種カラムクロマトグラフィ-により本酵素をほぼ単一タンパクに精製することに成功した。(2)Endo-β-GlcNAc-aseの反応:Transferrin のglycopeptide(GP)をシアリダ-ゼ処理して得られるasialotransferrin (Trf)GPのダンシル化合物DNS-asialo-Trf-GPを基質として本酵素反応を行った。反応液について薄層クロマトグラフィ-を行った結果、高マンノ-ス型と混成型の糖鎖に作用するEndo-HやFlavobacterium spの酵素はこの複合型の基質に全く作用しなかったが、Mucorの酵素は強く作用してDNS-Asn-GlcNAcを遊離することを見いだした。(3)Native transferrinから複合型糖鎖の遊離:脱シアル化していないNative transferrin20mgにMucor酵素0.1unit添加し、pH6.0,37℃で40時間反応したのち、SephadexG-100によるゲル濾過を行った。その結果、tranferrinの溶出位置以外のタンパクピ-クとも異なる低分子量の位置に糖鎖の溶出がみられた。しかしasialotransferrinを基質とした場合よりも遊離糖鎖量は少なく、シアル酸が存在すると、本酵素が作用しにくくなることが示された。2.ヒトA型血液型物質を分解するα-N-Acetylgalactosaminidaseの単離及び特性解析-土壌から分離した糸状菌の一株Acremonium spが培養液中に本酵素を生産することを見出した。本酵素は各種クロマトグラフィ-によって単一に精製された。分子量は5.5万〜5.7万でモノマ-構造を示した。本酵素はA型赤血球をO型に変換できた。
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Research Products
(1 results)