1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01470144
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
谷口 弘 鳥取大学, 工学部, 助教授 (90116731)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 忠昭 鳥取大学, 工学部, 助手 (80196518)
菅田 一博 鳥取大学, 工学部, 教授 (80026020)
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Keywords | 2次元生成文法 / 等形アレイ文法 / 2次元オ-トマトン / 図形生成 |
Research Abstract |
各種パタ-ン(図形)生成文法の中で,本研究では,Rosenfeldらによって提案された等形アレイ文法(IAGと略記)を基本的な枠組みとして議論を展開してきた.IAGは,生成規則の左辺と右辺とが幾何学的に等形であるとの条件が付けられたパタ-ン生成文法である.この条件により,パタ-ンの局所的な書き換えがパタ-ン全体に歪みを与えることを防いでいる.本年度えられた研究成果を以下に示す. 1.等形性の条件を満たすために導入した空白を表す記号(空白記号)は,文法に空白という文脈(図形のかたち)を部分的に検出する能力を与える.非空白記号を導入し,空白でないという文脈を検出する能力を正規アレイ文法に与えた文法を3種類考案し,それらの生成能力を考察した.いかなる文脈自由アレイ文法でも生成できないある図形を,3種類の中で,最下位の生成能力をもつ文法でも生成できることを示した.このことは,より複雑な図形を生成するためには,空白を検出するだけではなく,空白でないことも検出しなければならないことを意味している. 2.複雑に思える図形も,実は簡単な図形の重ね合わせでできるものが多い.この立場にたてば,複雑な図形を認識するには,まず,簡単な図形に対する認識アルゴリズムを考案し,次に,それらをいかに組み合わせるかを考案すればよいことになる.この観点より,2つの文法の対で構成される重ね合わせ文法を新たに提案し,その基本的性質を議論した.いかなる文脈自由アレイ文法でも生成できないある図形を,ある正規アレイ文法の対からなる重ね合わせ文法で生成できることなどを示した.
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[Publications] Y.Yamamoto,K.Morita,and K.Sugata: "ContextーSensitivity of TwoーDimensional Regular Array Grammars" International Journal of Pattern Recognition and Artificial Intelligence. Vol.3. 295-319 (1989)
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[Publications] K.Morita,Y.Yamamoto,and K.Sugata: "TwoーDimensional ThreeーWay Array Grammars and Their Acceptors" International Journal of Pattern Recognition and Artificial Intelligence. Vol.3. 353-376 (1989)