1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01470150
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Research Institution | 山梨医科大学 |
Principal Investigator |
剱 邦夫 山梨医科大学, 医学部, 教授 (10018690)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
望月 光由 山梨医科大学, 医学部, 助手 (90174341)
三井 和浩 山梨医科大学, 医学部, 助手 (20174063)
遠藤 弥重太 山梨医科大学, 医学部, 助教授 (40093843)
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Keywords | 真核細胞 / 酸性リボソ-ム蛋白質 / リボソ-ム / 細胞性毒素リシン / タンパク質ファミリ- / 遺伝子発現調節 |
Research Abstract |
1.イ-ストの酸性リボソ-ム蛋白質は4種の18kDaタイプのものと、1種の38kDaタイプのものよりなる蛋白質ファミリ-を形成している。これらの蛋白質のin vivoでの発現調節機構を調べるため、合成プロ-ブやcDNAクロ-ンを用いて、イ-ストの栄養のシフトアップ、成長段階、熱ショックなどの変化にともなう各遺伝子の発現レベルの変動を調べた。その結果、各蛋白質はいずれの状態でも発現しているが、そのレベルは、対照に用いたヒストンやアクチン蛋白にくらべ、大きく変動し、また、各酸性リボソ-ム蛋白の間にもレベルの変動がみられた。これらの変化と各遺伝子のプロモ-タ-活性の関係について検討中である。 2.全ての酸性リボソ-ム蛋白質には十数アミノ酸残基からなる共通なC末端配列が存在する。この部分の機能を調べるため同配列の合成ペプチドを作成し、蛋白質どうしやリボソ-ムのコア粒子との結合性、ポリPhe合成に対する影響などを主に競合実験によって検討した。その結果、この部位は従来考えられていたようなリボソ-ムの結合部位ではなく、翻訳因子などとの相互作用に関係している部位であることが明らかとなった。 3.まったく異なる作用機序でリボソ-ムを不活性化する毒素であるαサルシンとリシンは、リボソ-ム大亜粒子の共通の部位に作用する。この部位の毒素に対する親和性はタンパク質を除去すると極端に低下する。そこで、裸のrRNA、あるいは合成ポリヌクレオチドを用いて毒素の親和性や基質特異性に与える効果について検討したところ、一定の長さのステムと中央にGAGA配列をもつル-プ構造が必須であることが分り、リボソ-ム蛋白質がその感受性を大きく左右することがわかった。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Mitsui,K.: "The gene and the primary structure of acidic ribosomal protein A0 from yeast Saccharomyces cerevisiae which shows partial homology to bacterial ribosomal protein L10." Journal of Biochemstry. 106. 223-227 (1989)
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[Publications] Mitsui,K.: "Identification of A1 protein as the fourth member of 13 kDa-type acidic ribosomal protein family in yeast Saccharomyces cerevisiae." Biochemical Biophysical Research Communication. 161. 1001-1006 (1989)
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[Publications] Tsurugi,K.: "Structure of 13 kDa-type acidic ribosomal proteins from yeast Saccharomyces cerevisiae and thefunction of the conserved carboxyterminal sequence." Biochemical Archives. 5. 211-221 (1989)
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[Publications] Endo,Y.: "RNA-protein interaction analysis with RNA oligonucleotides of the recognition by alpha-sarcin of ribosomal domain critical for function." Journal of Biological Chemistry.
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[Publications] Shiokawa,K.: "Persistence and expression of circular DNAs encoding Drosophila amylase,bacterial chloramphenicol acetyltransferase and others in Xenopus laevis embryo." Cell Structure and Function. 14. 261-269 (1989)