1989 Fiscal Year Annual Research Report
コムギ族作物のDNAマ-カ-作成、マッピングおよび形質転換
Project/Area Number |
01480038
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
安室 喜正 鳥取大学, 農学部, 教授 (50026374)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
富田 因則 鳥取大学, 農学部, 助手 (70207611)
中田 昇 鳥取大学, 農学部, 講師 (40032312)
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Keywords | コムギ族作物 / 染色体特異的DNA / ショットガン法 / Deletion Enrichment Scheme / ドットハイブリダイゼ-ション / サザンハイブリダイゼ-ション / 反復配列 |
Research Abstract |
(1)コムギ族作物における染色体特異的DNAマ-カ-を開発するため、ショットガン法によりライムギ自殖系統IR130の全ゲノムBamH1消化DNAおよびDeletion Enrichment Schemeによりライムギ5R染色体添加型コムギGhinese Spring(CS)系統のBamH1消化DNAのpUC19ライブラリ-を作成した。(2)各クロ-ンとコムギおよびライムギの全DNAプロ-ブとのドットハイブリダイゼ-ションによってコムギ、ライムギゲノムにおけるコピ-数を比較し、さらにこれらクロ-ンとCS、IR130およびライムギ1R、2R、3R、5Rおよび6R染色体添加型コムギ系統とのサザンハイブリダイゼ-ションによってライムギ染色体特異的クロ-ンを検索した。(3)IR130のゲノミッククロ-ン419個中、0.2ー3.4Kbpのインサ-ションを持つ20個をドットハイブリダイゼ-ションに用いたところ、4個がライムギに特異的で1個がコムギ特異的であった。(4)そのうちの1個はサザンハイブリダイゼ-ションの結果、ライムギ6R染色体に特異的な590bp前後のスメア-シグナルを示す反復配列であり、また、コピ-数の多い他の2個はコムギ、ライムギに共通したそれぞれ975bp、1375bpの1つのシグナルを示したことから、ある同祖染色体に特異的で異なる反復配列と考えた。(5)一方、ライムギ5R添加コムギのクロ-ン176個中、0.2ー1.0Kbpのインサ-ションを持つ22個をドットハイブリダイゼ-ションに用いたところ、5個がライムギ特異的であり、いずれもコピ-数は少なかった。(6)これらのクロ-ンを用いて、現在インサイチュ-ハイブリダイゼ-ションにより、染色体上の位置を同定する作業を進めている。
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[Publications] 富田因則,安室喜正,中田昇,村田稔: "ライムギ染色体DNAのクロ-ニング" 育種学雑誌. 39(別冊2). 180-181 (1989)
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[Publications] 富田因則,桂真昭,安室喜正,中田昇,村田稔: "自殖ライムギ染色体添加型コムギ系統を用いたライムギ染色体特異的DNAのクロ-ニング" 育種学雑誌. 40(別冊1). (1990)