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1990 Fiscal Year Annual Research Report

ウイロイド感染症の細胞病理学的研究

Research Project

Project/Area Number 01480049
Research InstitutionIwate University

Principal Investigator

高橋 壯  岩手大学, 農学部, 教授 (60003753)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 吉川 信幸  岩手大学, 農学部, 助教授 (40191556)
Keywordsウイロイド感染症 / 細胞変性 / 細胞病理学
Research Abstract

本研究は,ウイロイド感染細胞内で生起する一連の細胞変性過程を細胞病理学的に追跡し,感染特異的な細胞変性の発症機序を究明する目的で行なった。本年度は,ホップ矮化ウイロイドに感染したホップのルプリン腺毛の1つである盤状毛細胞を供試して,次の成果を得た。
1.ホップ生長期(5月10日)から毬花期(7月13日)にわたって各葉位の盤状毛数(1葉あたり)を数えたところ,盤状毛の形成は葉身の伸長に伴い増加し,そのピ-クは6月中旬であった。この時期は,葉が最大葉に達し生殖期へ転換する時期に符合し,最大葉における盤状毛の数は1葉あたり10,000〜15,000の範囲を占めた。健病間の比較を試みたが,有意な差が認められなかった。
2.電子顕微鏡所見によると,健全ホップの盤状毛は,葉の裏面表皮細胞より生じた柄細胞の先端に形成される。これは平たい円盤状の形態で,分泌細胞が放射状に多数排列し,一層の細胞層から構成されていた。
3.柄細胞は葉の裏面の表皮と分泌細胞の間に位置し,数個の細胞が放射状に平面的に並んで分泌細胞と支えている。柄細胞の細胞質には,葉緑体のほかに種々の膜系が認められた。
4.分泌細胞が成熟すると,樹脂性物質と推定される電子密度の高い像が細胞質で認められた。これらは徐々に液胞内に移行・集積する。その後,液胞が融合してできた大きな高電子密度物質の集塊が細胞膜近傍に移行し,最終的に細胞外へ分泌される。
5.感染ホップの盤状毛の体制は,上記2〜4の健全ホップの所見と基本的に同じであるが,盤状毛の数が最大となる6月中旬以前において,細胞壁の弯曲などのウイロイド感染細胞に特徴的に発現する細胞変性が観察された。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] 高橋 壯: "ウイロイド感染ホップにおける盤状毛の細胞変性" 日本植物学会東北支部平成2年度大会講演要旨集. 11 (1990)

URL: 

Published: 1993-08-11   Modified: 2016-04-21  

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