1990 Fiscal Year Annual Research Report
マダニにおける卵黄形成の調節と卵黄形成誘導因子の精製
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01480052
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| Research Institution | Mie University |
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Principal Investigator |
鎮西 康雄 三重大学, 医学部, 教授 (60024709)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三浦 健 三重大学, 医学部, 助手 (60219582)
安藤 勝彦 三重大学, 医学部, 助教授 (90024710)
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| Keywords | マダニ / 卵黄形成 / ヴィテロジェニン / 幼若ホルモン / サイパ-メスリン / Ornithodoros |
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| Research Abstract |
カズキダニ(Ornithodoros)の2種O.moubataとO.parkeriを用いて以下の結果を得た。
1. ^<35>Sメチオニンを用いたin vivo,in vitroトレ-サ-実験により吸血後の卵黄タンパク質(ヴィテロジェニン=Vg)の合成活性の変動を明らかにした。Vgは脂肪体で合成され体液に分泌され卵巣に蓄積すること、脂肪体細胞内でのVgのプロセシングについて明らかにした。
2.結紮実験・サイパ-メスリン処理実験により、吸血開始後間もなく頭部総神経球(Synganglion=SyG)より、Vg合成(及び卵巣発育)を誘導する因子が分泌されることを明らかにした。この因子(我々はVitellogenesis Inducing Factor=VIF)は吸血終了時までに充分量分泌され、体後半部の組織(卵巣が考えられる)を活性化して、脂肪体でのVg合成を促進する因子と分泌させることを示す結果が得られた。
3.SyGよりVIFの抽出を行ない粗抽出液中にVIF活性を認めた。この抽出液より高速液体クロマトグラフィ-(HPLC)によりゲル濾過イオン交換等により分画を試みたが、VIF活性を示す分画が得られなかった。マダニより充分量のSyGを得るのが困難で、直接VIFを抽出精製することには限界があるかも知れない。
4.クルマエビの胸部神経球の粗抽出液はクルマエビの卵巣発達を誘導することを別の実験でみていたが、この抽出液にダニに対するVIF活性のあることがわかったので、これをスタ-ト物質としてVIF活性をもつ物質の分離精製を実施中である。同じ節足動物のエビとダニで共通の活性物質をもつ可能性はあり、全く同一でないとしてもダニのVIFの研究に参考となる情報が得られると考えている。次年度にわたって続行する予定である。
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[Publications] Yasuo Chinzei: "Vitellogenin synthesis and ovarian development in nymphal and newly molted female Ornithodoros moubata (Acari:Argasidae)" Journal of Medical Entomology. 26. 30-36 (1989)
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[Publications] Yasuo Chinzei: "Cypermethrin induction of vitellogenesis and ovarian development in unfed adult females Ornithodoros monbata (Acari:Argasidae)." Invertebrate Reproduction and Development. 15. 19-26 (1989)
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[Publications] Yasuo Chinzei: "Regulation of vitelloyenesis induction by engorgement in the soft tick,Ornithodoros moubata" Elsevier Science Publications:Invertebrate Reproduction. 5. 565-570 (1990)
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[Publications] Demar Taylor: "Induction of vitellogenesis by pyrethroids in mated and virgin female adults,and 4th instar female nymph of Ornithodoros moubata (Acari:Argasidae)." Journal of Medical Entomology. 28. (1991)
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[Publications] Yasuo Chinzei: "Effects of juvenile hormone and juvenile hormone analog on induction of uitellogenesis in Ornithodoros moubata." Journal of Medical Entomology. 28. (1991)
