1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01480061
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
安本 教傳 京都大学, 食糧科学研究所, 教授 (50026514)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 鐡也 北海道大学, 水産学部, 助教授 (60027191)
小関 佐貴代 京都大学, 食糧科学研究所, 助手 (70230315)
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Keywords | 老化 / グルタチオンペルオキシダ-ゼ / カタラ-ゼ / ス-パ-オキシドジスムタ-ゼ / 酸化タンパク質 / プロテインキナ-ゼC / 高タンパク質食 / 高脂肪食 |
Research Abstract |
1.加齢に伴って変化する種々の生体因子に対する2つの食餌因子の影響を調べた。(1)対照群には20%カゼイン食、高タンパク質食群には40%カゼイン食を各々正常老化型(R系)および老化促進型(P系)マウスに11ヶ月間自由摂取させた。赤血球のカタラ-ゼ活性は両系ともに実験群の方が低く、ス-パ-オキシドジスムタ-ゼ(SOD)活性はR系では実験群の方が高かった。しかし、グルタチオンペルオキシダ-ゼ(GPX)活性は両系ともに差がなかった。赤血球の酸化タンパク質レベルは両系ともに実験群の方が高かった。肝臓のSOD活性は両系ともに実験群の方が低く、GPX活性はR系では実験群の方が高かった。しかし、両系とも酸化タンパク質レベルには差がなかった。血漿の酸化タンパク質レベルはP系では実験群の方が有意に高かった。(2)対照群には5%コ-ン油食、実験群には15%ラ-ドを含む高脂肪食をP系およびR系に11ヶ月間自由摂取させた。両系とも赤血球のSOD活性は実験群の方が低く、カタラ-ゼ活性は高かったが、GPX活性と酸化タンパク質レベルには有意差は認められなかった。肝臓では両系ともにSOD活性には差がなく、GPX活性と酸化タンパク質レベルは実験群の方が高かった。血漿の酸化タンパク質レベルは両系ともに実験群の方が高かった。 2.細胞間の情報伝達などに重要な役割を担っているプロテインキナ-ゼC(PKC)の活性を、市販飼料で4ヶ間飼育したP及びR系マウスの赤血球と大腿筋肉について測定した。両系ともに、赤血球齢の増加に伴なって活性が減少したが、系の違いによる差は認められなかった。一方、筋肉ではR系よりもP系の方が有意に高い活性を示した。 3.RおよびP系マウスについて加齢に伴って変化する血清タンパク質を観察した結果、等電点約6、分子量約25kDaの未知タンパク質Yが両系ともに加齢に伴って増加することが判明した。
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