1989 Fiscal Year Annual Research Report
大脳皮質・海馬・嗅球におけるGABAニュ-ロンの解析
Project/Area Number |
01480113
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
小坂 俊夫 九州大学, 医学部, 教授 (00126054)
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Keywords | 中枢神経 / 大脳皮質 / GABA / カルシウム結合蛋白 / 単クロ-ン抗体 / 免疫組織化学 / ステレオロジ- |
Research Abstract |
本年度は主に大脳皮質のGABAニュ-ロンについて、免疫組織化学的解析を行なった。 1)単クロ-ン抗体VC1.1が、GABAニュ-ロンのサブポピュレ-ションの1つであるカルシウム結合蛋白パ-ブアルブミン含有神経細胞の一部を特異的に認識していることの証明。 VC1.1は、ネコの視覚野を抗原として得られた単クロ-ン抗体の一つで中枢神経系のかなり限られたニュ-ロン群の細胞膜近傍を認識することが報告された。特に、大脳皮質では主に、いわゆるGABA性非錐体細胞の一部を認識するとされている。我々は、従来の大脳皮質GABA系の免疫組織化学的解析により、GABAニュ-ロンを(1)カルシウム結合蛋白パ-ブアルブミンを含有したGABAニュ-ロン、(2)他の神経活性物質を含有したGABAニュ-ロン、(3)その他の三つのサブポピュレ-ションに分類した。これは、いわばGABAニュ-ロンの細胞質に含有される物質による化学的分類である。では、細胞表面を認識するVC1.1はこのような分類とはどのように関係しているのであろうか。我々がラット大脳皮質1次体性知覚野で検討したところ、VC1.1は、上記のGABAニュ-ロンのサブポピュレ-ションであるパ-ブアルブミン含有GABAニュ-ロンに特異的であることが判明した。このことはパ-ブアルブミン含有GABAニュ-ロンの一部は、細胞表面近傍に特異な微小環境を有していることを示している。 2)ステレオロジ-による定量的解析 プラスチック包埋した大脳皮質、海馬から連続した0.5μmの準超薄切片を作成し切片間距離として3μmを選びdisectorによる解析を開始した。 3)顕微測光による定量行解析 本年度購入した顕微測光装置によって、蛍光抗体法に基づき蛍光量測定による単一細胞レベルでの定量解析を開始した。
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Research Products
(1 results)