1991 Fiscal Year Annual Research Report
20KG低分子量GTP結合蛋白の生理作用(膵腺腺房細胞分泌機能に果たす役割)
Project/Area Number |
01480116
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Research Institution | Jichi Medical School |
Principal Investigator |
丸山 芳夫 自治医科大学, 医学部, 助教授 (00133942)
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Keywords | furaー2 / サイクリックAMP / イノシト-ル三リン酸 / ルテニウムレッド / 巨核球 |
Research Abstract |
1)furaー2顕微蛍光法により、骨髄巨核球でのcAMPの作用をイノシト-ル三リン酸による細胞内Ca上昇反応において調べた。cAMPは抑制的に働き、またこのcAMPの作用はCaーATPase阻害剤であるthapsigarginにより抑制された。つまり、cAMPの作用部位はCaポンプである可能性が高い。しかし、cAMPは細胞内へのCaー投与による反応を抑制する事はなく、Caポンプとイノシト-ル三リン酸依存性Ca動員はcAMPを介して密接に関連しているらしい。 2)Caーinduced Caーrelease阻害剤であるRuthenium Red(RR)は、巨核球でのイノシト-ル三リン酸によるCa上昇反応を抑制した。また、高濃度Caffeineも同様の抑制効果を示した。このことは、イノシト-ル三リン酸受容体の種々の細胞間でのバリエ-ションの存在を示唆している。 3)低分子量GTPー結合蛋白(smg)smgP21Bの調節蛋白であるGDS(GDP解離促進蛋白)の細胞内投与を膵腺腺房細胞において試みている。同細胞はVIP受容体を持ち、cAMPを介して開口放出を促すとされている。smgP21BはAーキナ-ゼの作用下GDSにより活性化され、VIPの作用機序の一端を担うと期待される。VIP刺激のみで明瞭な膜容量増加は観察されるが、cAMPとGTPγSの同時投与では細胞間のバラツキが多い。つまり、VIP刺激を模倣するには、他の未知物質の関与があるらしい。現在、それはアラキドン酸であろうとの推測している。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Ikeda,M.: "Cyclic nucleotideーdependent regulation of agonistinduced calcium increases in mouse megakanyoeytes" Journal of Physiology. 447. 711-729 (1992)
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[Publications] 丸山 芳夫: "エキリサイトージスの細胞内制御と膜容量" 細胞. 23. 470-474 (1991)