1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01480133
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
酒井 秋男 信州大学, 医学部附属心脈管病研究施設環境生理, 助教授 (70020758)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久保 恵嗣 信州大学, 医学部・第一内科学, 講師 (80143965)
小林 俊夫 信州大学, 医学部・第一内科学, 講師 (80020775)
柳平 垣徳 信州大学, 医学部・環境生理学, 講師 (10020760)
上田 五雨 信州大学, 医学部・環境生理学, 教授 (10020702)
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Keywords | 脱順応 / 右心室肥大 / 低酸素性肺血管収縮 / 動脈血酸素飽和度 / 酸素消費量 / 摘出潅流肺 / 高地順応 / 肺循環 |
Research Abstract |
昭和64年度(平成元年度)は研究計画案に沿って、1)動物実験として、ラットの摘出潅流肺標本を用いて、慢性的高地(海抜2400m)飼育による高地適応動物の脱順応過程を低酸素性肺欠陥収縮(HPVC)現象の経時的変化を中心に検討した。合わせて、同経過の心筋および肺血管の組織的検討も進行中である。脱順応過程のHPVCの経時的変化は、図にも示す如く、3%O_2吸入による肺血管の収縮反応(ΔPpa)は、高地飼育によって右心室肥大が認められているにもかかわらず、下山直後(Oh)から6時間(6h)まではΔPpaの上昇が抑制され、低地飼育(LA)の値より低い値を示した。しかし、12時間(12h)以後においては逆にΔPpaの上昇は大きく、下山直後の値と24h〜2w後の値の間に有意差がみられた。同様な傾向はAngiotensinIIに対する反応も同様であった。即ち、下山直後では肺血管の収縮反応が抑制されることが明らかとなった。2)ヒトに関する研究としては、美ケ原高原自転車レ-ス中における心拍数、SaO_2、O_2消費、肺機能の検査などを行い、高山をフィ-ルドとした運動競技における体力医学的研究を実施した。さらに、大学に設置されている人工気象室装置を用いて、各海抜高度における運動時の心拍数の変化、SaO_2、O_2消費等の変化を測定し、比較検討した。 〓 〓
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Sakai,A他2名: "Importance of vasoconstriction in lipid mediator-induced pulmonary edema." J.Appl.Physiol.66(6. 66. 2667-2674 (1989)
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[Publications] 上田五雨: "高所環境と人間" 化学と工業. 42. 84-86 (1989)
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[Publications] 柳平垣徳他1名: "野性ネズミ類の気候適応" 信州大学環境科学年報. 11. 15-26 (1989)
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[Publications] Yanagidaira,Y.他3名: "Thermogenesis in rats reard at altitude of 2400m" J.Growth. 28. 27-36 (1987)
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[Publications] 上田五雨他8名: "ホルタ-心電計による山岳地競技の解析" 登山医学. 9. 127-131 (1989)